009 報いは受けてもらおう
「えっ、魔法少女だけど? それがどうかした? あ、もしかして委員長も興味あるの?」
何を言ってるんだ、こいつは……? 何が問題なのかというように答える彼女には、全く悪びれる様子もない。残された百合乃さんやあたしの苦労も知らずに。
「…………もういいわ。クゥ、やるわよ」
どうせ何を言ったところで無駄だろう。だが、報いは受けてもらおう。
『個人的な感情もあるみたいですが、やる気になってくれるのは大歓迎なのです!』
「『伸触!』」
二度目となる、変身の為の呪文。言葉に呼応して、あたしの身体は代わる――触手へと。
「えっ、ちょ、なにこれ? 委員長が、なんで、触手……?」
『さぁ、あんたの罪を悔い改めなさい……!』
蝶野の身体を触手となったその身で絡め取る。戸惑う彼女に至近距離から襲い来る触手をかわすことなどできず、無抵抗のまま、いともたやすく捕らえられてしまったのだった。
『ではでは、さっそく始めるですよ~』
『えぇ、始めましょうか。確か、こうだったわよね……』
前のことを思い出し触手を動かす。やはり手を動かすかのように、触手は思い通りに動く。そんな触手で、絡めとった蝶野の身体をまさぐり、服の中へと一本潜り込ませてやる。
「ひゃん!?」
初めて触れるであろう、生の触手の感触に蝶野は悲鳴を上げる。勿論、そんなことで止めてやるつもりなど毛頭ないけれど。まだまだ、こんなのは序の口なのだから。
『お次は、こう……』
「ふわっ!?」
触手の滑りを擦り付けるように、身体に這わせてやる。ぬめぬめとした触手が身体を這う感触は、耐え難いものだろう。そんな風に触手を動かしているとクゥが声を伝えてくる。
『愛さん、触手ってこんなこともできるですよ、ほら』
クゥが操ったのだろう、服に潜り込んでいた触手の先がばらりと解け、更に細かい幾本もの触手へと変貌する。例えるなら、大量の糸蚯蚓とでもいうところか。……えげつない。
「ひっ、なっ、なんなの……!?」
『あっ、あといつなるかも分からないですから、もうあらかじめ口に入れておくといいですよ! それならいついっちゃってもすぐ出せるから大丈夫なのです!』
そういえば、気をやってしまう瞬間に、口の中に謎の粘液をぶちまけるんだったか。これをしないと記憶が残ると説明されたし、酷い絵面だがやらないわけにもいかないだろう。
「なっ、何をするつもり……!? やめ、がぼっ……!? んぐッ!?」
怯えきった蝶野の口に触手を突っ込み塞ぐ。流石に少し罪悪感が出るな、これは……。
『あ、大丈夫ですよ愛さん、僕の触手には絶対怪我や事故なんて起きないよう、主様が魔法をかけてくださってますから、窒息なんて絶対無いのです!』
どちらにせよ堪ったものではないだろうが、するほうとしては万一の心配が無いのはありがたい。色々と恨みがあるとはいえ、流石に大怪我なんてさせるつもりはないのだ。
『そろそろ本気でやり始めるですよ! 触手全部を使って気持ちよくしてあげるのです!』
『分かったわよ。はぁ、なんだかなぁ……』
嘆息しながらも、あたしはクゥの言うとおり、解けてほとんど原形を残していない服の中に更に大量の触手をもぐりこませ、その下着の中までもぬるぬるの触手を動かしてやる。
服に入れていた一本しか使っていなかった先ほどとは違う、捕らえながら更に大量にうごめく触手で身体全体を這わせ、嬲り、蹂躙していく。
そして、それから数分後――、
「ンっッツ……!?」
声にならない叫びを上げて、蝶野は身体をビクンビクンと震わせて気を失った。その口からは、あたしの触手が吐き出した白い粘液を滴らせながら。
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