1年 第2学期 10週目

 


 4月23日



 とうとう事件?がおきた。


 管理学の老師Lǎoshīが入っていてすぐ老師Lǎoshīが―


「1 〇分、2 〇分、3――――」


 突然持っている紙を読み上げていくので、何のことか分からなかったが徐々にクラスの空気が悪くなる。私語禁止の授業だが、ざわざわとしているあと……小さく舌打ちしたりしているのも聞こえる。


 老師Lǎoshīが話しているのは、出席番号とテストの点数だ。いわば公開処刑。

 そして、私たちのクラス分言い終わると、一言


應用Yìngyòng外語系wàiyǔ xì【応用外国語科】のみんなはよく勉強しているねこの調子で頑張りなさい。」


 應用Yìngyòng外語系wàiyǔ xì【応用外国語科】は空き時間があるからと3人私たちの学科の授業を取りに来ていた。だが彼女たちの点数は公開されていない。元々学科が違うからその日の教科の重さの度合いも学科によって違うので、これで比べるのも少し変だし、私たちのクラスの点数が全体的に悪いのは認めよう。けれどこのやり方は間違っている。


 しかもテストに関することはこれで終わりで、授業を始めたのはいいが、内容がについて、「お前がまずプライバシーを守れ」、皆多分同じこと思っただろう。隣で小さく「自分で本書いて自分が出来てないのに人に教えるとか意味がわからない」とお怒り文章を書いている。授業後半に至っては、これから報告を作ってもらうにあたって班分けとリーダーを決めなさいだって


組長是Zǔzhǎngshì天野tiānyě【リーダー天野ね】」

「え?」


 私の返答を待たずに勝手に提出しに行った。ちょっと待って、しかも発表まで時間がないので、仕事を分けようとしたら志豪Zhì háo


他們Tāmen兩個liǎng gèzài工作gōngzuò所以suǒyǐ我們wǒmen不要給bùyàogěi太多事tàiduōshì。【あの二人は、仕事もしてるし少なめにしてあげようよ】」


(はい?何言ってるの?)


 あの二人とは、1学期座席が近く良く話していた二人だ。1学期の頃から飲食店とかでバイトをしている。


工作Gōngzuò學校xuéxiào彼此bǐcǐ無關wúguān不平分Bùpíngfèn就沒jiù méiyòng。【仕事と学業は関係ない。平等に分けないと駄目に決まってるじゃない】」


 評価は同じなのだ。誰が多くて少ないなんて偏りがあるのは良くないのに、平然とそれを言い出す。しかも聞こえないように小声で、人をリーダーに指名した挙句、これを言われたらさすがの私もおかしいと抗議せざる負えない。結局みんなで割り振ろうに私が無理やり持って行って分けたのだが、こんなの序の口でしかなかった。



 4月24日



 今日は私たちの国語のプレゼンの日、因みにテストは、まぁ頑張ってるねみたいな点数。最低点ではないよ。


 因みにプレゼン中――

 発表者は夢玲Mèng líng、私がパワーポイントを起動させ、話に合わせてスライドを動かしていく、とある写真が映し出されるとクラスで大爆笑が起こった。老師Lǎoshīは何やってるのと半笑いで頭を抱えている。

 因みに1つ目の写真はタイタニック風に撮影したやつ。モデルになっていた4人は写真自体をしっかりと見ていなかったのか、自身の写真を見て笑っている。

 私たちのプレゼンは、内容はさておき、笑いが収まらないプレゼンとなりました。



 4月25日



 朝学校が始まるまでの時間私は寮の自身のパソコンでひたすら資料を探していた。

 管理学で使う内容のものだ。とりあえず2社の企業の比較を出すために、まず私が調べている1社の基本内容から、国際的にも大きな会社なので、日本からの情報も探してみる。

 調べものをすれば時間なんてあっという間に過ぎていく、授業の為学校へ行ったはいいが、志豪Zhì háoにつかまり、プレゼンの内容について意見を述べてくる。意見言うのはいいのだが――


Hēi別只bié zhǐ跟我說gēnwǒshuōyào大家dàjiā一起yì qǐ思考sīkǎo。【ねぇ私だけに言うんじゃなくてさ、皆と一緒に考えようよ】」

可是Kěshì大家dàjiādōu很忙hěn máng~【え~みんな忙しそうだし】」


 私の顔は何言ってるの?である。学生の本文は学業!グループでの報告なんだからみんなで意見出さないでどうするよが私の考えである。それを2日続けて言っているのに理解してくれない。しかも私が、一緒に考えようと同じグループの夢玲Mèng língに話しかけると決まって違う話題でプレゼンの内容を話せない。

 何がしたいのだろうと私は疑問に思う。しかもずっとべったり後ろについて回るので、学校での行動を制限されているようで、ひどく疲れるのだ。




 4月26日



 交流会が終わった後、私たちは交流会メンバーと内湖Nèi húにいた。

 メンバーの一人が誕生日なんだけど今日用事があって来れなかったので、突撃訪問というわけである。

 内湖Nèi húを少し説明するね。


 台北市内からMRT【地下鉄】で約30分。近くに山があって自然を感じることのできる場所だ。

 おすすめ場所は、「大湖Dàhú公園gōngyuán白鷺山Báilùshānの麓にある面積約13ヘクタールある大きな公園で、中国式の庭園をイメージして作られた公園。湖面上の「錦帶橋Jǐndàiqiáo」と湖中に高く聳える「水榭Shuǐxiè歌台gē tái」があって、「水榭Shuǐxiè歌台gē tái」では湖全体と山を見渡せる。そこで写真を撮るのがお勧めだよ。日中だけじゃなくて夜になるとまた幻想的雰囲気が楽しめるから余裕のある人は両方の時間を楽しんでみるのもいいかもしれない。大きな公園だから家族や恋人、友人と散歩を楽しんだりしている人が沢山いる。

 次の場所は、「白石湖Báishíhú」ここにあるつり橋は、撮影スポットとしても有名で、天気のいい日に自然を感じながら橋を渡ると気持ちが良いよ!


 自然をゆっくり満喫したいなら内湖Nèi húでゆったり過ごすのもいいよね。他にもおすすめスポットとか沢山あるんだけど、今日は観光じゃないのよ。誕生日祝いに来ただけだし、何なら結構いい時間、とりあえずマクドナルドにお誕生日の先輩呼んでサプライズ!


你們Nǐmen特地tèdì為我來wèiwǒlái!【僕の為に皆わざわざ来てくれたんだ!】」


 って嬉しそうに言ってたから成功だね。課題が終わらなくて誕生日そっちのけで作業していたらしい。この先輩建築関係の学校だから作品提出なんだって。面白そうだなぁ~




 4月27日



 眠い……


 昨日サプライズ誕生日会の後、寮に戻ってPCを起動すると、大量のFacebookの個人メッセ通知があった。

 全部志豪Zhì háoだ。正直脅迫かというくらいメールが来ている。内容は、この資料とこの資料調べてとか、しかも昨日の授業で、2教科のプレゼンのグループ分けもした。1つは模擬で株を買ってどれくらい利益が出るのかをグループごとで勝負しようというもの。何故ここの株を購入したのか?とかそういったものも報告しないといけない。後投資に関する新聞を読んで感想を書くというミニレポートも一人1つは、書くという。しかもこれ毎週プレゼンするというもの。もう一つは、臺灣をメインとした観光企画を作ってプレゼンするものしっかりと予算を組み立てていかにPRするかが重要なやつ。でこれのメンバーなんだけど、言わずもがな夢玲Mèng líng志豪Zhì háoそれと安麗Ān lì雅惠Yǎhuì佳玲Jiā língにタイの同志と同志とよく一緒にいる同級生と1学期の我がクラスの班長って言うメンバー。

 で方向性を決めるから朝授業始まる前に、話し合いねってなったのに、この2つのリーダーとなった志豪Zhì háoが来ない。私の携帯に電話が掛かったと思ったら。当人で、「寝坊したから、みんなで先に話し合いして」だった。

 なぜ私に言う!仕方なくそれをみんなに伝えて大まかな方向性を決めたはいいが、いつ話し合いにする?となった。授業の兼ね合いもあるので、火曜日の夕方Skypeで会議しよう。それまでにみんな意見をまとめようとなった。水曜はお昼から授業だからその方が、効率が良いしね。


 まさかこれでも問題が起きるとは私は、この時知らなかったのだった。




 4月28日



 土曜日なのだが、学校にいた。今日はExcelの検定があるんだけど、私は検定本番になってある問題に気が付いた。言語設定は変更できるので、日本語うちは出来るんだけど、一番初めの名前とか学籍を入力するところが、システム上、キーボードの設定変更できなくなっていた。頑張って注音Zhùyīn探して何声か打ってたんだけど、時間が~まだ試験開始じゃないんだけど、このままじゃ~って思ってたら、隣から手が伸びた。たまたま隣にいたのが、私のクラスの子で、私が困っているのに気が付いたんだろう。代わりに名前打ってくれた。あまり話せないので、とりあえず身振りそぶりで有難うございます。って伝えたら頑張ろうってボーイッシュな女の子なんだけどマジイケメンって心の中で賞賛しまくったわ。普段あまり会話したことなかったから今度は話しかけてみよう!っと気合をいれ検定に臨んだが、多分死んだなぁぁぁぁ……。検定の問題の中国語を解読するのでまず時間を取ってしまった。日本語なら~って何度も思うそして、やっぱり異世界特有の言語自動変換機能を私の脳内に下さい!!って現実逃避したくなる。どんどんオタク化してるって?元々オタクだよ。少しでも楽しみを見つけないと生きていけないんだよ。これくらい許して~


 検定終わった後、時間的にも間に合うので、教会へ行った。


「体調は?無理したらダメよ。これ食べる?」


 教会に行くとみんないつも温かくてほっこりする。後私が無理をしていないかとても気にしてくれる。

 来週からまた頑張らないとね。




 4月29日



 林口にはネットを繋いでいないので、誰からも連絡は来ない。ゆっくり休むことが出来る。

 私にとっては既に避難場所みたいになっていた。家を貸してくれた人には、有難うって心から思うよ。

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