1年 第1学期 11週目

 

「「「「ha〜はぁ~」」」」

四個Sì gè小時xiǎoshíqián來過láiguò這裡zhèlǐ……【四時間前にここに来たのに……】」

早知道Zǎozhīdào,我們wǒmenzài麥當勞màidāngláo打發dǎfā時間shíjiāndào早上zǎoshang不是bùshì更好gèng hǎo……【朝までマクドナルドとかで時間つぶせば良かったんじゃ……】」


 私を含めた数名……眠気が凄すぎて正直に言ってしんどいのである。

 さて何があったのか遡ること昨日土曜日の22時ごろ一人の発言から始まった――



 ***




 中間テストが終わり、テストも帰ってきて、1学期の後半戦に突入した。

 学校の方では、クラスメイトのタイ国の女の子が一人休学した。私たちの学校が厳しすぎてついていけないから休学することにしたらしい……「またね。頑張れ」と言って私たちと別れた。寂しいけど、また戻るって言ってたから会えるのを楽しみに日々を過ごそうと思う。


 そして私はテストの時から今週末を楽しみにしていた。テスト明けで息抜きという名の交流会メンバーで、サイクリングに、行くことになったのだ。


 基本的に臺灣の移動は、前にも話した通り、車もしくはバイク、公共交通機関を使う人に振り分けられる。

 臺灣に来てから本当にまれに自転車を見るくらいだったので、久しぶりの自転車に広い公園を走ると来たらまぁ楽しみにもなる。報告地獄から少し解放されたかったのも実はある。パソコン画面を見たくない目に優しい緑を見たい……緑はね目に優しいのよ本当に


 なので、土曜日の夕方に、寮に帰って来たのだが、丁度その日の夜、台北地区の大学生たちが集まって交流会をするという事なので参加したんだ。それが終わった後、教会にいる人たちが用意してくれた。手作りデザートに感激し(もうねお店に出せるレベルの物だよ)ゆっくり堪能して食べた後(めっちゃ美味しかった~)明日も早いし寮に戻ろうと同じ交流会兼寮の先輩と帰ろうと玄関口を出た時だった。


大家Dàjiā去吃qù chī羊肉吧yángròuba!【みんな羊肉食べに行くぞ!】」


 誰かが言い出した。臺灣の屋台って夜の結構遅くまでやっているので、この発言はまぁ普通だし、「良いね。賛成!」って返事が大半だったりする。というか臺灣の夜は長い……夕飯ついでに夜店へとか外食が多い国ならではともいえるが、日本とはそういったところは真逆の文化である。だけれど私たちは明日の朝早いから帰ろうとした。まぁ案の定つかまり


這一家Zhè yījiā非常fēicháng好吃hào chī我想Wǒxiǎng讓你吃ràngnǐchī【ものすごく美味しい店なんだよ。君にも是非食べて欲しい】」


 結局のところ強制参加……


 先に男子寮に、戻った子にも連絡を取ったら行くとの事で、教会から徒歩5分ちょっとの男子寮のある建物下までみんなで歩いて行ったのだが、行くと言った内の一人が、行くのかどうかを聞いた時に入浴中だったらしく、現在支度中との事。しかも「あいつ準備が遅いんだよ」と同じ寮に住む人が言ってたので、みんなで待つことになった。待っている間、場所を聞いていなかったなぁって思って聞いたのよ。


話說Huàshuō要去哪裡yàoqùnǎlǐ?【そういえばどこ行くの?】」

新店Xīndiàn

「「……」」


 私と同じ交流会のメンバーは絶句した。明日行くのがその新店Xīndiànだったからだ。

 しかもここから結構な距離がある。


現在去Xiànzàiqù店有diànyǒu開嗎kāi ma?【今から行って、お店開いてるの?】」

那邊Nà biān營業yíngyèdào凌晨língchén 一點yīdiǎn【あそこ深夜1:00まで営業しているから】」


 こんな感じのやり取りが飛び交っている。そこからまた10分以上待って、支度が整ったのか「ごめん」って謝りながら降りて来たよ先輩が……みんな「おそい」って言ってたけどね。

 そこから一人のヘルメットの中にバイクもちの子が鍵を入れる。バイク持ってない子がそれを引く、くじ引き方式だ。

 私が引いたのは同じ交流会の先輩の鍵だった。知ってる人なので、初対面の人に載せてもらうより会話に困らないのにホッとした。


 私は免許がないので乗せてもらうしかないのだが、ヘルメットがね~いつも思う少し大きい。しっかりと止めてるんだけど、こうずれるのよ……だから私の右手はヘルメットの上、左手はバイクの後ろのどこかしっかりつかめるところが定位置だ。バランス取れないのと、スピードが速いので、私自身まだ怖いのが理由である。慣れてる子は膝の上に手を置いてたり片手に何か持って食べてたりする。私には多分無理だなと思った。自分が運転するなら自分の意思でハンドル握るけど、載せてもらうのは、いつどこで曲がるのとか見てないと正直言って怖い。


 バイクを走らせてだいぶ時間がたった。初めは私が慣れるまでゆっくり走ってくれていたが、慣れてきたところで「普段通りのスピードで行くよ~」って言われた。早かったけど、風が気持ちよかったよ。


 途中合流の人たちを交えて1時間程度で着いたのが、「不一羊Bùyīyángxiǎo羊肉yángròu」ってお店、まず驚いたのが、夜の12時前なのに人が並んでいるのだ。


(みんな元気だなぁ)


不一羊Bùyīyángxiǎo羊肉yángròu」は新店Xīndiàn駅から徒歩15分くらい、(上り坂だからしんどいって人はタクシーかバスで)バスの最寄だと青潭一Qīngtányīっていうバス停で降りてね。


 お店の入り口に厨房があるタイプで、私たちは人数がまぁまぁ多いので、先に、中に入った。電子コンロが付いた長机に木製の長いす。本当は奇麗な外の景色も見えるらしいのだが、深夜なので真っ暗(残念……)この時間だしお腹もあまり好いていないので、先輩たちと3人で分けることにした。頼んだのは、紹介してくれた先輩おススメの「清燉Qīngdùnxiǎo羊肉yángròu」160元(現在は170元らしい)待っている間みんなの大学の話を聞かせてもらったり盛り上がっていると、来たよ来たよ!注文した品が!「清燉Qīngdùnxiǎo羊肉yángròu」は淡白な色のスープに羊肉が5~6片入ってた。

「食べてみて」と言われ一口、え!これ本当に羊肉?って言うくらい臭みがないし柔らかい。スープもあっさりしていてとても美味しい。初めて来たって言ってた先輩もびっくりしている。紹介した当人は「美味しいだろ!俺が初めて来たときも感激した」ってドヤ顔で言ってた。他の面々は麺とか野菜を足してたよ。

 ここの感激なところが、何首Héshǒu烏湯wū tāng清燉Qīngdùntāngのスープはおかわり自由なので、「もう少しだけ飲みたい」が叶えられる。

 羊肉は滋養がある食べ物だから、体の内側から温めるのに適しているんだって!



 食べ終わる頃には、AM1:00頃そこからまたバイクに乗って寮に戻ったのがAM2:00頃、お風呂とかに入っているとAM3:00になっている。「もし後で寝てたらたたき起こして」とお互いに声を掛け布団に入った。



 AM7:00前支度してMRTに乗って新店Xīndiàn駅へ、臺北の中心部からなら30~40分くらいでつくよ。

 そこで冒頭の会話に戻るんだけど、着いたはいいけど先に着いたメンバーがみんな昨日一緒に羊肉食べたメンバーなので、結局のところ遅刻の事を考えるとあんまり寝てないらしい。2~3時間で爆睡出来たらそれはそれですごいけどね。


 ここで新店Xīndiànの紹介を少し、新店Xīndiànは清の時代に当時福建省から来た人たちが碧潭Bì tánの東岸に小屋を作って、雑貨の販売と原住民との物品交換に携わっていたんだって。周囲が何も無い荒涼とした土地に出来た店ということで新店Xīndiànって呼ばれたことが始まりだったらしい。

 碧潭Bì tán風景區fēngjǐngqūは緑の湖畔と言われるほど美しい場所で、かつての臺灣八景の1つで、西の岸に断崖絶壁があることから、「小赤壁Xiǎo chìbì」って称されているよ。端午節(臺灣は旧暦の5月5日なので、新暦だと日にちが変わるからカレンダーをチェックしてね)はドラゴンボートの熱い戦いが見られるらしい!



 駅出るとすぐ近くに、碧潭Bì tánって大きく書いてあるよ。

 まずはサイクリングからなので駅から少し行ったところにある腳踏車Jiǎotàchē租借zūjièzhàn【レンタル自転車】ってところに行く、自転車って自行車Zìxíngchēって言うんじゃって思った方間違ってないけど、臺灣では腳踏車Jiǎotàchēって言うのが一般的なんだよ。

 因みにバイクは摩托車Mótuōchēだけど、臺灣では機車Jīchēっていう。日本の名残で「オートバイ」って言う人もいるよ。「オートバイ」【オートバイに乗る】ってね。


 自転車もたくさん種類があって、一人自転車が乗れないので、2人漕ぎのを借りた。これがね案外重いのよ。前に乗る人が、基本的にハンドル操作とかをすべて担うんだけど、自転車自体が、長い分小回りがあまり効かないのは難点だと思う。2時間自転車を借りてるので、陽光Yángguāng運動yùndòng公園gōngyuánを悠々と自転車をこぐ朝早いのでそこまで人がいないし、青い空!草原!川!って自然をとても満喫した。途中休憩も取りつつゆっくりと二時間過ごした後、自転車を返しに戻ったが、返す時が一番つらかった。何でって、行きは坂道で降りたもんだから帰りは上り坂、しかも自転車が重いので、なおさら大変だ。二人で息を合わせて漕いだよ。


 少し早いけど込み合う前にお昼ご飯!待ってました!お腹すいた!

 新店Xīndiàn光明Guāngmíngjiēに歩いていく、店が沢山あるので、メインの麺とかを軽く食べた後、後は食べ歩きだ。飲み物片手にぶらぶらした後、和美山Héměishān登山dēngshān步道bùdàoへと向かった。サイクリングの次は軽く登山だよ!

 上まで行く新店Xīndiànの景色が飛び込んでくる。ゆったりと流れる川や木々が自然と疲れを癒してくれる気がする。


 ここでも少し所休憩を取って、碧潭Bì tánのシンボル碧潭Bì tán吊橋diàoqiáoをみんなで渡った。長さ200メートルだって、下ではアヒルボート漕いでる人がいる。私たちも今からそこに向かうんだよ~


 4人一組でボートに乗り込む、アヒルボートって結構大変だね。片方だけが強く漕ぎすぎると違う場所に行っちゃうという。途中次右?左?って考えながら漕いだよ。まぁ大変だったけど楽しかった。疲れたらみんな足止めてぼーっとしてるしね。そしたら流されて慌てるという……


 本当はね。美味しい雞排Jī páiを最後にみんなで食べようって話になってたんだけど、今日はお店が閉まっていたらしい。残念またみんなで来た時に食べようってことになった。


 暗くなってくると、碧潭Bì tán吊橋diàoqiáoがライトアップされて、昼間とはまた違う景色を楽しむことが出来る。


 臺灣でデートスポットの1つに挙げられるのも納得だよね。

 家族や友人と来ても楽しいし、広々とした公園なので、運動にも丁度いい。


 昨日の夜かからの事を考えれば本当に一日ここを満喫したね。

 帰りのMRTでは、皆さんお疲れモードで寝てる子もいたよ。私は乗り物とかで眠れないたちなので、乗換駅が近づいたらみんなをたたき起こして回ったよ。


 寮に、帰る前に先輩と屋台で晩御飯買って、一緒に食べた後、お風呂で汗を流した後、いざ明日の予習!って思ってやってたんだけど眠気が凄いので、早めに切り上げて寝ました。


(明日早く起きて頑張ろう)


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