1年 第1学期 7週目
「
天気はいいがまだまだ暑い日曜日、私は
これはバイトではなく、
私たちのグループは、障害を持つ子供たちが劇をしている劇団のボランティア活動で今日はこの場にいる。
先輩たちは、舞台の設営とか裏方を手伝ったらしいんだけど、この時期は劇の公演が無いらしく、その劇団が主催するバザーのお手伝いだ。私を含めて4人は、珈琲の売り子。男子二人は荷運びとかの運び要員。そして――
「
「
「
先輩に向かって毒舌を吐くのは、
先輩も先輩で慣れたようで、軽い掛け合いと化している。
何故臭いのか先輩と残りのクラスメイト2人は、臺灣の
まず
どんな匂いかって聞かれると、人それぞれ表現の仕方が違うから何とも言えないけど、よく聞くのは「生ごみの匂い」とか「下水道の匂い」とかかな。
休憩に来た先輩と軽く雑談しながら珈琲の売り子をこなしていく。呼び込むためにちょいちょい日本語も使ったよ!店主さんも気さくな人で、面白い話を色々聞かせてくれる。
日本で先輩、後輩って男女関係なしに使うけれど、臺灣ではちがう。男の先輩は、「
苗字に先輩を付ける場合とフルネームに先輩をつける時とそのまま先輩って呼ぶ時と大体3パターンに分かれる。親しくなるとあだ名で呼んでいる人もいる。
たまに困るのが、臺灣って結構というかかなりボーイッシュな格好の女の人がいて、ぱっと見じゃどちらなのか分からない人がいる。因みに私のクラスでは3人いるよ。皆は名前を聞けば区別がつくらしいんだけど、私からすれば全部同じ名前に聞こえるので分からないんだよ。体育の男女に、分かれる時に性別を知ったくらいだからね~後々仲良くなった友人に最初どっちなのか考えたって言ったら、女性らしい恰好があまりに合わないかららしい。自分に似合う恰好を探していった結果今の恰好に落ち着いたんだってい言ってた。後は好みの問題だったりする。私もひらひらした格好より動きやすい物を選ぶたちだからなるほどって思った。まぁ日本でも臺灣でも古い人は、女の子らしく男のらしくって口うるさい人がいるのもどの国も変わらないけどね。
それにしても結構忙しいのだ。臺灣ってお茶のイメージがあるけど、珈琲好きがかなり多い。今この場所で珈琲が売られているのが私たちのブースだけなので、休憩に一息とかで買いに来る人が多いんだよね。おかげで商売繁盛!で今日のバザーの催しが終わる30分前には売り切れてしまったからね~店主さんが頑張ったお礼と記念にって自分の元々の店で売っているタンブラーと珈琲パックのセットをプレゼントしてくれた。有難く家で使わせてもらった。因みに珈琲はとてもまろやかな味わいだった。
珈琲で1つご紹介。臺灣は珈琲好きも多いのと、珈琲豆を栽培するのに適した気候をしていることもあって、様々な銘柄の珈琲があるんだけれど、中には希少価値が高いものもあって、現地でしか飲めないものもあるんだって、珈琲が好きな人は、臺灣の珈琲巡りをしてみても面白いのかもしれない。日本でもおなじみスターバックスや臺灣独自のチェーン店、コンビニも各自の珈琲ブランドを展開しているので、身近な場所での巡り旅もまた楽しめると思う。
臺灣の
こうして、無事
翌日――
「
「
私は隣にいた友人の肩を辞めなさいと軽くはたいた後、先輩に挨拶をした。当の先輩は、聞いてくれと言わんばかりに駆け寄ってきた。
聞けば昨日返ってからお風呂に入ったのだが、
(
感想はこれに尽きる。その後先輩をいたわりつつ雑談をしていると、向こうから長身の男の子が手を振りながら歩いてきた。
「
クラスメイトの1人で、
そんな中、ある日の昼休み暑かったので、冷たい飲み物を片手に、教室に戻ると教室にはあまり人が居らず、私と同じ列の前列に座っている3人組がトランプをして遊んでいた。
正直に言うと、大学って授業を真面目に聞く子もいればそうでない子もいる。クラスの授業の様子を見ていると真面目にノートとかを書いている子はほんの一握りだ。
私は、真面目に勉強がしたいというか勉強しないとこのクラス内で誰よりもヤバイの確定だ。けれどノートをとるにも板書を頑張って書いていても
話を戻すと、今教室にいる3人組の一人はとてもまじめに授業を受けている子(私が見た中でだけど)で、朝いつも挨拶をしてくれる子なんだが、中々話しかけるきっかけが無かったのだ。
それが今は私含めて4人しかいない。しかもおまけにどこからか日本語の歌が聞こえる。
(この声どこかで聞き覚えが……)
ふと見ると3人が遊んでいる机の隣に置かれた携帯電話から曲が流れていた。
私は携帯電話の近くに寄り言った。
「
「
曲だけが流れる静かな教室、3人のうちの1人が手を挙げた。(この子はたまに寝ている)他の2人は固唾をのんで見守っている状態だ。
「水樹奈々さん?」
はじめて聞く曲だが、この声は知っている声優さんの物なので、彼女の名前を出すとその子が詰め寄ってきた。
「
「
手をガッチリ掴まれブンブンと振られる。よほど嬉しかったらしい、当の私は突然の事なのでなされるがままである。見かねた2人が止めに入った。
話すとその子は、日本のアニメ漫画が大好きなのだと、他の2人は1人は韓国ドラマが好きで、もう1人はテレビをあまり見ないらしいだから話せる私が居て感激したらしい。確かに外見では判断できないよね。
アニメ好きな子が、
そして、
聞けば入学式の時から話しかけたがったのだが、勇気が出せず今の今までずるずると機会を逃していたらしい。しかもほかの二人が、「この子毎日天野と友達になりたいって言ってるよ。」と教えてくれた。「私たちもあなたと友達になりたい」とも言われた。
私からすればとてもうれしい事だし、もっと早くに話しかけてよって言えば、「私たち人見知りする上に、天野の周りにいつも人がいるから話しかけずらくて、今日話しかけてくれてうれしい」とまで言われてしまえば、何も言えまいよ。
こうして新たな友達が出来ました。
そして私はカレンダーを見て気付く、テストまで1週間と少ししかないことに
(どこから手を付ければいいのだろう……)
私は途方に暮れていた――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます