勅令

 騎士団はいくつかの隊に分かれて構成されている。

 第一騎士隊と第二騎士隊は、皇后の傍にいるか、宮殿にいるかの違いだ。


 第三騎士隊は、勅令を現場で実行する部隊だ。

 広場に呼ばれた騎士隊の面々は、総数300名。

 騎士隊の中では、第一と第二に次いで、少ない方だ。


「皆に集まってもらったのは、他でもない。勅令だ」


 隊長のオリイルが、全員の顔を見て、通る声で命を伝える。


「これから、我々はウー大陸に向かう。魔王の子息を確保し、陛下のもとに連れて帰る」


 魔王の息子が、どうしても必要だった。


「それと、ウー大陸における状況を把握したい。帰ってきた兵によれば、かなり荒廃しているという。陛下に実態を伝え、国を正す政策に役立ててもらう。以上」


 ポンプがであった。

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