第131話 最初に思った事はそれである


ストックのコピペミスで少なめです(土下座)




「あぁ、今はそれで良い。 俺も今のフランを見るのは辛いが我慢しよう」

「しかしノア様、いつまで至近距離でわたくしを見つめ、そして頭を撫でておいでで御座いますの? こんな所を誰かに見られでもすれば一応皇族であられますノア様、変な噂が瞬く間の広がってしまいますわ」

「知っている。 むしろそれ込みでやってるフシはある。それに嫌ならば俺のこの手を振りほどき、ここから去れば良いだけであろう?」

「成る程、それもそうですわね。 それでは御機嫌よう、ノア様」


 そしてわたくしは今世の女性の感性によりもっと撫でて貰いたいという感情を無理矢理思考の外へと追いやると断腸の想いでノア様の掌を振りほどき去って行く。


 もう訪れる事が無いであろうノア様による夢のようなひと時は今世のわたくしのノア様にときめいた最後の思い出として大切に、大切に胸の中へと仕舞うのと同時に、もうこの様な失態はしまいという決意の表れでもあった。





 珍しい。


 最初に思った事はそれである。


 というのも今現在未だ学園の学業は本日分は残り終ホームを残してまだ終わって居らず、担任の教師が本日の学業の終わりに向け着々とやるべき事を一つ一つ終わらしている所である。


 もうすぐ行われる梅雨明けの短期合宿について、どこそこで殺人事件が起きたので外出は出来るだけ避ける事、サークル加入届けの最終締切日が近づいている為加入の意思があり未だ提出していない者は提出する事、などなど今日の授業の終わりへと淡々と進んで行く中教室の後ろの方でフランが気持ちよさそうに眠っている姿が見えたからである。

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