第127話 そういう事である

 カミーラだけではない。


 奴隷娘達の本当の親にはなれないのだが心の拠り所になろうと、この時わたくしは静かに決意するのであった。


「ほら、カミーラ。 皆んなが待っておりますわよ。そろそろ行きましょう」

「は、はい。 フランお嬢様」


 あれから数十分程はカミーラを優しく抱いて頭を撫でていたのだが、今現在他の奴隷娘達を待たせっぱなしな為カミーラへ促しパーティーの準備をしてくださっている大広間へ行くように告げる。


 そして、カミーラは今まで泣いていたのか顔は紅潮しており、それを誤魔化そうとしてるそんな彼女を、そして奴隷娘達を命に代えても守り抜くと誓うのであった。







 ここ最近は運気がわたくしへと傾いて来ている。


 そんな事を少しばかり思ってもバチは当たらないであろう。


 むしろわたくしの運気が高まっているという事こそがわたくしが神のクソ野郎の策を物ともせず押し返せている何よりもの証拠と言えよう。


 そもそも未だわたくしの想像以上に戦力を増して行くブラックローズ達とわたくしに対して打てる策など何か一つでも思い付くのならばいつでも実行してよろしくてよ。


 万が一実行したとしても直ぐ様その策をぶち壊しかつ死亡フラグを根本から折って差し上げましょう。


 そして何よりあの武闘大会の時、わたくし達が出店を堪能している裏でレオが自分の手で死亡フラグを一つ消し去ってくれていたので最早滑稽としか言いようがないしレオだからこそ勝手に自爆したという不幸が蜜の味過ぎて甘美過ぎる。


 そもそもあの武闘大会、わたくしも個人戦を参戦してレオが優勝すると言う死亡フラグを自らの手で折ってやろうと思ったのだが神クソ野郎の裏の裏の裏をかいてやったのである。


 誰が馬鹿正直にあんな餌ぶら下げた檻に入るとお思いですか。


 あぁ、神のクソ野郎がお思いでしたわね。 失礼。


 そもそもレオが優勝するにはまずレオルートに入り、レオのステータスが上がるように常日頃から行動しなければいけないのである。


 正に脳筋バカルートとでも言えよう。


 そしてレオが武闘大会で優勝する事によりレオファンがレオファンになる所以の至高のルートもといイベント画像を手に入れる事が出来るのである。


 そしてわたくしはその至高のレオルート(笑)をクリアし、その余りにも俺様な行動に一気にドン引きした事を今でも鮮明に思い出せる。


 しかもこのルートでしか手に入らないイベント画像が、ヒロインのお腹が大きくなった画像である。 そういう事である。


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