第106話 その勇気だけは褒めても良いだろう

 も、もちろんここまでの事を見込んんでの軍服改造でしてよ。

当然ですわ。


 ちなみに右から、身長百七十と女性にしては高身長にルルはその身長も相まって軍服が似合っている。


 そして艶のある長い黒髪をポニーテールに頭の上で縛り顔も美形とクールビューティーの着こなし具合であるのだが、よくよく見ると金具のボタンに猫の押し印が施されていたり、ベルト部分に猫のキーホルダーが付けられていたりと分からない部分で隠し切れない可愛い物好きがあふれ出てしまっている。


 ちなみに本人はこれで上手に隠しているつもりなのだがそこがまた可愛いとわたくしは思っている。


 次に右から二番目にアリシアなのだが、もはやどっちが原型か分からなくなるほど軍服擬きを改造をしている。


 しかし元の雰囲気は壊していない為軍服をモチーフにしたふわふわドレス(ゴスロリ風)と言われれば納得してしまうような服装である。

 

 そして何故か眼帯もしており、更にフリルの付いた黒い日傘に赤いリボンでツインテールに黒のアームカバーを付けているその姿をみて、あぁ特効薬のない思春期にかかってしまう病気になってしまったのですわね、と将来黒歴史にならないよう祈ってしまうのは仕方のない事であろう。


 むしろこの改造をアンナがよく許したなと思う───


「アリシアさん、武闘大会が終わりましたら説教です。 なんの事についてかはご自分が一番分かっていますよね?」

「ふっ、鬼が我が聖なる力を扱う一族の末裔であるわたくしに対して何か言いよるわ………痛たたたたっ!! 頭が割れるぅっ!?」

「このまま頭を握りつぶして差し上げましょうか? なんたってたって私は鬼みたいですしね」


───などという事も無く、アンナのチェックを通さず着てきたようである。


 その勇気だけは褒めても良いだろう。


 次いでアリシアの隣にいるのがベラなのだがこちらは多少改造はしてはいるものの他者と比べて一番まともであると言える。

 

 しかしその改造の仕方が、どこか躊躇っているような雰囲気を感じる内容となっておりまだ自分を表現する方法が分からないという初心さが垣間見えその部分が見守ってあげたくなってしまう。


 そして最後にカミーラであるのだが、このカミーラに至ってはお色気がとめどなくあふれ出てきており前世の部分が喜び叫んでおりますわ。


 その大きな胸を見せびらかすように胸元を開け放ち、腰やウェストを強調し砂時計型の肢体を前面に押し出している作りとなっている。


 さらにそこへカミーラの元々色気が半端ない美貌や雰囲気も相まってありがとうございますと土下座をしそうになる所であった。




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