第18話 ランクアップ
翌朝、バルバラが迎えに来てくれて狩りに出かける。ハーデスとヘルセポネとはギルドで待ち合わせている。教会の中でも外でも
ギルドについた。すでにハーデスとヘルセポネは来ていて掲示板を見ていた。ハーデスはカツヤに気が付くと、朝の挨拶もそこそこに受付へと誘導した。
受付の人にカツヤのランクがDランクにアップしたと言われた。討伐した魔物の魔石をいくらか納品した結果、ランクアップしたということらしい。
江戸時代は身分は生まれた時から固定されている。何か手柄をたてたからといって身分が上がる訳じゃないし、そもそも手柄をたてるような場面もない。戦争もないしあやかしが暴れることもない。
とはいえ少し嬉しかった。ランクが上がるのは成長の証でもあるわけだ。大きい有名な道場なら
冒険者ランクはCランクが一人前とされているそうで、ハーデスとヘルセポネはBランクだそうだ。よくわからないが今のように魔物を狩って魔石をギルドに納品すれば上がるのだろうか。
カツヤは剣士として強くなることに興味を持っていて、それ以外のことに意識を向ける余裕はなかった。誰かに
今日はバルバラがいるので、さらに奥まで行くことになった。カツヤは
いくらかの
さすがにハーデスは戦い慣れているな。
そのまま左に回り込み、オークをハーデスと挟み込む位置に移動した。カツヤがオークのヘイトをかったのでこちらを向く。魔物は基本的に何も考えていないかのように攻撃してくる。右の拳を構えつつ突進してくる。スピードは速くないが受けると吹き飛ばされるし、かわすのも簡単じゃない。
コツコツとダメージを積み重ねる戦い方が良いかと思ったがひらめいた。突進してくるオークの
オークはそのままの勢いで顔面からダイビングヘッド。
「スゲーなカツヤ。」
ハーデスが驚いた表情で言った。
「いや、ハーデスがきちんと防いでくれるから戦えるんだよ。」
お
「うぅ
ヘルセポネが震えながら言った。
「いや、カツヤのサポートの為に来ているのだからね。」
ハーデスがヘルセポネに言った。
「わかってるけどさー、カツヤの戦い見てると
ヘルセポネが拳を握りしめ言った。
「ありがとうな、付き合ってくれて。」
カツヤがヘルセポネに言った。
「ハーデスもバルバラもありがとう。」
カツヤは頭を下げた。
「いえ、こちらこそせっかく来て下さったのに、色々うまく出来なくてすみません。」
バルバラはいち早く答えた。ハーデスとヘルセポネも気軽に返答しようとしたのだが、出来くなった。気まずくなったわけではないが、カツヤの
見知らぬ世界にたったひとりなのに他人に気を使えるカツヤに
それからはあまり強い魔物も出現せずに、ヘルセポネもバルバラも出番がないまま終了した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます