2023年7月1日現在で本作を読み進めると、冒頭は爽やかさを感じる歌が並びますが、後半になると情念を感じる歌が入ります。情念の対象は、街であったり、愛する人であったり。そして世界の全てであったり。そこに在ります。並んで在ります。そして世界と離れることはできません。離れられない存在に情を持ち哀れむ、その心情が結実しています。