第7話 流石危機一髪

次の日、白峰と丸亀は、菊川小夜子の案内で、また二時間ほど、趣味のサークルネット会社を捜査していた。女子大生はテニス、OLは映画鑑賞のサークルに入り、情報交換をしたり、新しい友達を作ったりしていた。だが、ここでもみんな年齢や活動歴ぐらいしか実際の所わからず、本名で交流している人がいないサイトなので、本人の特定すら難しい。手数料はわずかで、それもネット通貨だし、このサイトでも特に大きな問題も認められなかった。

「これで、二人に共通のサイトはほぼ一巡りしたのだが…。」

帰り道、丸亀がつぶやいた。

「せっかく、柴田がいい手掛かりを見つけてくれたと思っていたのに…。きっとなにか大事なことを見逃しているんだわ。やっぱし、柴田がいてくれないと、パソコン関係はなかなかね。ああ、もちろん菊川さんはよくやってくれているけれど。」

「ううむ…。」

その時、流石はまた背後に気配を感じた。

「丸さん、例の人影…。」

流石が一言つぶやくと、丸亀はうなずいて、さっとどこかに歩き去って行った。流石は手を振ってそれを見送り、一人でゆっくり歩き始めた。

「まだ、ついて来てるわね。」

いつもそうだ。夕暮れが近付くと、後ろにあの女性の影を感じるのだ。流石は曲がり角まで来ると、急に走って、右に曲がった

「しまった!」

尾行していた女も走ったが、角まで来て驚いた。すぐ目の前にいたはずの流石が、急に見えなくなったのだ。

「ど、どこ?」

女は立ち止って、きょろきょろとあたりを見回した。その途端、温かい手がさっと、女の両肩を押さえた。

「やはり、森口レイさんだね。」

丸亀の優しい声が女の背後から聞こえた。

流石が物陰から飛び出して、大きな声で言った。

「あなたが毎日こそこそしていたのはすべてお見通よ。逃げても無駄よ!」

「すみません、わたし、担当の刑事さんにどうしても言いたいことがあったんです。でも、どうしても言い出せなくて、警察に行ったら、私も捕まりそうで怖いし…。」

まだ、二十歳過ぎの若い女だった。森口レイ、それは先日拘留されていたあの杉崎智也の彼女だった。

「やはりあなただったの?逮捕なんかされないわよ。安心して。もっと早く会えればよかったわね。」

流石と丸亀は、すぐそばの喫茶店ブレイクにさっと入り、森口の話を聞いた。流石がちょっと目で合図すると、心得ているブレイクのマスターは、一言も話さないで、黙々と紅茶の用意を始めた。

「結局、智也は警察に連れて行かれて、ピザのバイトを何日か休んで、首になって…。でも、しばらくは金があるからいいって、行って昔のバンド仲間と毎日どこかへ出かけて行ってます。」

「へえ、彼、バンドやってるんだ。」

「何年か前は、路上ライブとかやってて、けっこういい歌作って、唄って、夜の街では密かに人気者だったりしたんですよ。一時はデビューなんて話もあって、私もよく聞きに行っていたんです。」

「それが、昔の学生仲間からうまい話があるとかそそのかされて、最近歌を歌いにも出なくなって、」

そこにブレイクのマスターが、アールグレイのミルクティーとかわいらしいプチケーキのセットを運んできた。流石と丸亀が、目で感謝すると、マスターは、スマートに、音も立てずに戻って行った。

「さあ、紅茶が冷めないうちに飲んでね。ここのケーキもおいしいのよ。それで、私に何が言いたいのかしら。」

「はい、ありがとうございます。ええっと、実は…、彼を逮捕してください。彼は、よくわからないけど、組織の人から配達って呼ばれています。組織の人間は証拠が残らないように携帯もメールも使わないんです。それでもどうしても伝えないといけないことや渡さないといけないものがある。それを確実に伝える、手渡すのが配達と呼ばれる下っ端なんです。」

「携帯もメールも使わない?それでなかなか捕まらないのね。」

「それで、実は、この間警察に連れて行かれた時、その配達の途中だったんです。」

「え?何もあやしい物は持っていなかったけれど。」

「私はきっとそれが見つかって、逮捕されて、でもそれで組織から抜けられるかなって思っていたんです。でも、釈放されて、結局更生するきっかけを失った感じで…。」

「調べきれなかったけれど、何かに隠して持っていたのかしら。気付かなかった。やられたわ。もう、持っていないかもしれないけれど、その時は何に入れて持っていたの?」

「私も、見ていないんですけれど、今回は和食だよって言っていました。」

和食?何のことだか全く分からなかった。杉崎智也の持ち物と言えば、財布と携帯と使い古した手帳ぐらいだった。和食?それは一体何なのだ?

「…貴重な情報をありがとう。」

丸亀がお礼を言った。

「何かあったらいつでも相談に乗るから、気軽に声をかけてね。あ、連絡先教えとくわ。ええっと、あ、この領収証の裏でごめんね。」

流石は財布の中から大きな領収証を撮りだすとその裏に連絡先をさっと書いて、レイに渡した。二人は森口レイと別れて本署にもどり、作戦を立て直し、とりあえず今日の捜索を終了した。


「ついに来ちまったな。肉屋横町に。」

懐かしそうな顔をして、曽根崎が笑った。

清水レイナはちょっと困惑気味に曽根崎に聞いた。

「あのう、いろんな肉関係のお店が、所狭しとあるんですけれど、どのお店で取材なんですか?」

すると曽根崎は右側の大きな店を指差して言った。

「この天山市と隣の市の境の山間部に、天山牧場という大きな牧場があってね。何度も見に行ったんだけど、とても優秀な牧場でね、健康で賞を取るような肉牛をはじめ、いろいろな家畜が生産されているんだ。そこの牧場主が、自分の所の肉を使って安くておいしい店を出そうと10年ほど前にここに進出したのがこの右手にあるニクレン1号店だ。それが評判になって、今では肉関係の店ばかりがここに集まってしまった。」

だが、そう説明されても、清水レイナはまだ腑に落ちない様子であった。

「でも、こっちの建物は大きいけど、あっちこっちにチャーシューメンとか、ステーキとか、ジンギスカンとか、いろいろ看板がはってあって、どこからは入ったらいいものか…。」

すると曽根崎はニヤッと笑い、どんどん進み始めた。

「じゃあ、ためしに、そこの入り口から入ってみようか。おい、清水、ちゃんと写真撮れよ。」

「ラジャー、編集長。」

最初に入ったのは、「とんとろりん」という大人気のラーメン屋だった。明るく広い店内にスープのいい香り、威勢のい店主の掛け声。チャイナドレスを着たかわいいウエイトレスが忙しそうに動いている。

「デ、デカイ、デカすぎるチャーシューだわ。」

「パサつき感まったくなしの分厚い、しかし口に入れるとトロリと解ける柔らかい特大チャーシューが有名だ。ここのラーメンスープもうまいが、そのほかにも、肉餃子、マーボ豆腐や特大の肉が入った酢豚なんかのブタを使った中華料理もあって、大評判なのだよ。」

すると、少し頭の薄い、真ん丸な親父が厨房から顔をだし、明るく応対した。

「あら、いらっしゃい。曽根崎さん待ってたよ。ああ、取材会場はどこだっけな、ちょっと隣にいってみてくれるかな。」

「はい、はい。」

何か、凄く優しそうなあったかそうな親父さんだ。何だこの店じゃないのか。ちょっとがっかりな清水レイナ。なんと店の中に隣の店に行けるドアがあり、そのまま隣の店に曽根崎と清水は進んでいった。

今度は「バーベキュー帝国」と言う店だ。なんでも屋射ちゃう焼肉屋らしい。木の香りのする丸太小屋のような内装、屋内バーベキュー場といった雰囲気だ。あっちこっちのテーブルで、いろんな焼き肉がジュージュー行っている。ここのウエイトレスはジャングル探検服みたいなアウトドア仕様だ。

「ここは、普通の焼き肉も安くてうまいが、シシカバブ、焼き鳥やホルモン焼きまで抜群にうまい。特に有名なのはクセが無くて誰でもおいしいと評判のジンギスカンかな?」

「ええ、私、本当においしいジンギスカンって食べたことないですよ。楽しみだわ!」

するとまたあのちょっと頭の薄い真ん丸な親父が厨房から顔を出した。

「おや、いらっしゃい。曽根崎さん、お久しぶり、ごめん、取材は隣に行ってくれるかな。」

「はい、はい。」

「え、どういうこと、また移動?」

曽根崎は、不思議がる清水を引っ張り、さらに隣の店に…。

隣の店は一変してヨーロッパ風のおしゃれな店で、どのテーブルにもおいしそうな生ビールの冷えたジョッキが並んでいた。ウエイトレスもかわいいドイツの民族衣装風。そして、誰もが、アツアツのフランクフルトや厚切りハム、生ハムサラダやメンチカツなどのいわゆる肉の加工品をつまみにしていた。ここは手作り肉工房ウマイヤー。ビールのお伴が安くてうまいのだ。

「いやあ、ここの手作りハム・ソーセージは本場ドイツ以上だという評判で、とにかくうまい。ビールが進む。前に味の秘密を探りに来たんだが、あのおやじが頭の薄い真ん丸な顔で、にこにこしながら言うんだよ。愛情ですよってね。心こめて作ってるからやっぱりうまいよな。」

曽根崎がそういうと、その親父が真ん丸な顔を出した。

「あれ、曽根崎さん、隣から来ました?」

「はい、所在の会場はここですか?」

「ごめんなさいね。結局隣のステーキハウスアレキサンドリアでやりますので。」

「よし、清水、いくぞ。」

「ええ?ここでもないって?あのおやじさん、言ってることがおかしい。どうなってるの?」

次の店に飛び込む曽根崎と清水レイナ。

「この店、最近内装を変えたって聞いてたけど、すごいなあ、なんだこの店内は?」

大理石の壁、美しいモザイク画の壁画には神々の物語、厨房には大きな銅鑼があり、ステーキが焼けると鳴り響くという。「ステーキハウス、アレキサンドリア」は、突然古代ローマ風の内装だった。面白いのは、ウエイトレスの女の子だ。古代ローマ風の凝ったユニフォームにしたら、かわいらしいと大評判になったという。

「内装が変わって驚いたが、ここはもともと自分たちの牧場で育てた最高級のブランド牛を安い値段で食べてもらおうというサービス満点の店だ。ここでステーキを食べて、残りの内臓や小さな肉は焼肉帝国の店、腸や色々な肉を使って、ソーセージなどを手造りにして、さらに残った骨は、ラーメン屋でダシ汁を取るのに使って、残すところがないんだ。この店も、マナーも難しいこと言わないし、こっちの指定したとおりの焼き方や味付けで焼いてくれるし、肩のこらないいい店だな。あと子供にも大人気のジャンボハンバーグス

テーキもマジうまいぞ!」

「すいません、曽根崎編集長。こちらにどうぞ。」

呼ぶ声が聞こえ、そちらを見た清水レイナは、唖然とした。頭の禿げ具合から、おなかの出っ張り具合まで瓜二つの優しそうな真ん丸な男が並んで手招きしていた。

「ええ?この店のマスターって、双子だったの?」

曽根崎は笑って答えない。

「ようこそ、ステーキ屋の主人の一郎です。」

「私が唐揚げ屋の主人次郎です。」

ええ、まだ唐揚げ屋まであるの?双子ではなく、年子の兄弟だという。それにしてもよく似ている。近くで見ると、顔のつくりがいくらか違うが、遠目では全く判別できない。

「まずは、とにかく、肉を食べてください。」

曽根崎は新商品の「草で育てた赤みのステーキ」、清水は「骨付きラムのジンギスカン風ステーキ」を頼んだ。やがて、あの銅鑼が派手に打ち鳴らされ、ステーキが運ばれてきた。あのおやじたちは、イベントのことなどまったく関係なく、おいしい肉を創るための話ばかりをする。イタリアのトスカーナのキアミーナのTボーンステーキをめざし、牧草でおいしく育つ品種の改良や、無農薬の牧草づくりから始めたとか、羊にストレスを与えない広い土地での放牧をしているから肉にくせがないとか、もう、肉のことばかり、語る、語る。でも、確かにうまい。健康で、体によさそうなおいしい肉だ。曽根崎の赤みのステーキは、歯ごたえはそれなりにあるが、赤身なのにとってもジューシー、ヘルシーでさっぱりとしてうまい。清水の骨付きラムは、嫌な癖が無くて、とにかくやわらかい。二人がうまいうまいを連発すると、店の主人たちはにこにこして、やっと本題に入ってきた。

「我々は肉に関することなら決して負けない自信があるのですが、今回のゆるキャラやグルメバトルショーなどと言うのはまったく専門外で、どうしようかと思っておりました。そこで、エンターテイメントの専門の方に任せることにしました。ご紹介します。我々肉屋連合のすべてを取り仕切るエグゼクティブプロデューサーです。」

「え?」

すると、クレオパトラ風の衣装を着た、若い女の人が颯爽と登場!

「なんだあ、曽根崎さん、地球屋でこの間会ったばかりじゃおまへんか!お元気?」

あやしい関西弁、黙っていれば知的な美女…、その正体は!

「え、き、君は?まさか?」

清水レイナの目が飛び出しそうになった。

「ええっと、この人は、もしかして、超、超有名なロックグループ、エスピオの…。」

「はーい、メインボーカルのトゥインクルグルグルタマコちゃんでええええええええす!」

タマコちゃんは、裏道グルメ同好会の会員でロックグループの超人気ボーカルなのであった。もちろんウタポンや流石などともいい友達である。なんでも、この古代ローマ風の内装も、すべての店のウエイトレスのユニフォームもタマコちゃんのアイデアだそうだ。どうりで、どこか飛びぬけている。

「最初は引き受けようかどうか迷っていたんやけど、このおじさんたちは、本当に純粋に肉を愛している優しいおじさんたちだってわかって、グルグルタマコ、心から応援しようと決めましたんや。今ではメンバーも、みんなで協力してくれはりますわ。」

層だったか。なんで、地球屋の二メートル男の大吾が肉屋連合に呼ばれたのかと思っていたら、タマコちゃんつながりだったのか!もっと早く気付くべきであった。

しかし行動派の天然娘、白峰流石、お嬢様天然娘ウタポンに続き、ノリノリ天然娘のタマコちゃんまでそろうとなると、当日は何が起きるのか、ちょっとこわい。

「うちのアートデレクターのパルサー月岡が、もともと特撮好きなもんで、おやじさんたちの体型を見て、ニクレンジャーで行きましょうってもりあがっちゃってたいへんやったんやけど。ふふふ、当日はうちのダンサーも総出演でロックで盛り上げる、すんごいヒーローショーをお見せできますわ。お楽しみに。」

グルメ料理は、ほぼ決定し、今最終調整とのこと。この親父たちの作るものだから、まずいはずはない。そして、ここは、手慣れた芸能スタッフの手により、キャラの関連グッズまで手を伸ばし、収益さえも上がっているのだという。かしまし商店街まで、ニクレンジャーの関連商品「肉レンジャーくじ」が入っていたのも、ロックグループエスピオの力だったのか!

もともと優勝候補だった肉屋連合だが、その裏にタマコちゃんやエスピオが入ったとなると、これはどうなってしまうのか?鬼に金棒状態だ。でも、他の団体もあなどれない強さだ。今度のスタジアムバトル、ますますわからなくなってきたぞ。

「すんまへん、今、みんな忙しくて、とりあえず、ニクレンジャーのレッドとブルーだけで勘弁してもらいます。」

なんと一郎さんと次郎さんが、レッドとブルーに着替えて出て来るという。

外に出るといつの間にか、肉連一号店の前にテーブルが出され、豪華な肉料理があっという間に各店舗から運ばれ田。そのごちそうの前にフォークソードとジャンボナイフを持ったニクレンジャ―のレッドとブルーが出てきてポーズをとる。雪だるまのような体形が、まるで着ぐるみのようにユーモラスだ。、そして、各店の個性的なウエイトレスたち、中央にはトゥインクルグルグルタマコちゃんが立ち集合写真だ。みんなの後ろには、大きな牛や豚などの看板がにぎやかでおいしそう。

「はーい、それじゃあ行きますよ。はい、ステーキ。」

取材は無事に終わり、帰り道、でもやっぱり納得がいかなかった清水レイナが、曽根崎に質問した。

「あのう、編集長、どうしても質問したいことがあるんですけれど…。今行った店の主人の人たちは…。」

すると曽根崎が笑って言った。

「お前の見た通りさ。」

「見た通りって?」

すると曽根崎は、小声でぼそぼそとつぶやいた。

「う、うそでしょ。」

驚いた清水レイナは、開いた口がふさがらなかった。

ゆるキャラグルメスタジアムバトルはもうすぐそこまで迫って来ていたのだ。


その日、流石は何故か人と会う約束があると、なんかいそいそしながら早々と帰って行った。その夜、流石の帰った後も、丸亀はしばらく残って報告書の整理をしていた。今日で、一通りのインターネットの怪しかったサイトを回り終わったので、いつ柴田が戻って来てもいいように、内容を精査して、比較検討できるようにまとめなおしていたのだ。

その時、なんと丸亀に、思わぬ電話がかかってきた。その相手はなんと、流石を尾行していたあの森口レイであった。

「おや、レイ君、どうしたんだい。え、なんだって?」

「それが…。」

実は流石に伝えたいことがあったのだが、連絡をしたら、まったく電話が通じないというのだ。

「わかった。何もないと思うけれど、こちらからも連絡を取ってみよう。」

不審に思った丸亀は何回か携帯を入れてみたが、まったく通じないか、もしくはまったく出ないか、やはり様子がおかしい。

「そういえば、今日、誰かが来るとか、誰かに会うとか行っておったが…。何もなければいいのだが…。」

だが、それから10分ほどしたころだろうか。流石からの電話が入った。

「はい、こちら丸亀。流石君、どうした?」

「丸さん、助けて。身動きができない状態なの。家に帰りたいんだけれど、ここがどこなのかもわからないし、方法も検討がつかない…早くしないと、もう、私、だめかもしれない。」

「流石君、落ち着いて、遠くまで来たのか?近くに目印になるようなものは何かないのか?」

「ええっと、たぶん遠くない、市内だと思うけど…目印?あ、あります。シャッターのしまった…ブチ。」

電話はそこで突然切れた。もう二度と通じなかった。

「誘拐か?拉致か?とにかく最悪の事態を考えて対処しよう…。」

丸亀は万が一に備えて、電話の発信元を調べさせた。そしてパトロール中の警官に連絡をした。流石の身に、いったい何が起きたのだろうか。

そのころ、暗い自動車の中で、警察無線を盗聴している男がいた。そう、第五の刺客だ。

「ほう、誰かが成功したようだな。白峰刑事行方不明か…。どうやら私の出番は、今回は無さそうかな…。」

男は不気味にほくそ笑むと、夜の闇の中へと、車を滑らせて行った。

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