第22話 佐々木由香と山本友梨の悩み

~佐々木由香side~

「「今日もありがとうございました。」」

「うん。それじゃあまた月曜日に。」

「おやすみ」

田口さんの家で夕食を食べた後、絶対に佐藤さんと野口さんは私のアパートの入り口まで送ってくれる。田口さんの家は私が住んでいるアパートから徒歩3分圏内にあり、友梨ちゃんも同じアパートに住んでいる。なので、2人で帰れますと言っても何かあってからあの時ついて行っていればよかったと後悔したくはないからと言って2人だけでは帰らせてもらえていない。本当に過保護すぎると思う。

「ねえ、ちょっと相談したいことがあるから私の部屋によって行かない?」

佐藤さんと野口さんが帰っていったのを確認して、横にいる友梨ちゃんに声をかけた。

「はい。私もあるのでお願いします。」


というわけで場所を移動して私の部屋にやってきた。

「それじゃあ、まず私からいい?」

「はい。」

「私たち、ここ1週間毎日田口さんの家で晩御飯を食べているじゃない、しかも今日はお昼もごちそうになって、だけど一度も彼らが材料費を求めてきたことがないのよね。このままだと悪い気がするんだけど払うと言っても受け取ってくれないと思うのよ。どうしたらいいのかな?」

「そうですよね。金銭は最初から受け取ってはもらえそうになかったので、最初はその分は料理を手伝うなり、洗い物をすることを対価としたかったんですけど結局私たちって邪魔になるからあっちに座っておいてと遠まわしに言われてますよね。どうします?」

友梨ちゃんも同じように悩んでいたようで2人で頭を抱えることになった。

「そうなのよね。私たちだってそれなりに家事はできるんだけどね。まあ、家事ができるというアピールはまたの機会にするとして。ねえ、たぶん受け取ってもらえないけど彼ら3人に2人で材料費と言っていくらか渡してみる。」

「そうですね。」

こうして悩んでいた問題の1つは片付いた。

「さて、もう1つ、というかこっちが本題なんだけど。どうやって体系維持しようかしら。」

「そうだよね。私も明らかにこの1週間、普段よりも多く食べている気がするもん。」

「だよね。」

普段ならおなかがいっぱいで苦しいと思うほど食べていないのだけれど、ここ1週間ほど彼らにつられて食べているうちにおなかがいっぱいで苦しいと思うことが増えてきているように感じる。まあ、とてもおいしいのが原因の1つだと思うんだけれど…。

「とりあえず、一緒に運動しませんか?」

友梨ちゃんがそう提案してきた。

「そうだね。そうしようか。」


翌日の健康診断で2人とも体重が誤差とは言えないぐらい増えているのを見て少し運動ではなく激しい運動に切り替えたそうだ…。

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