第19話 朝の一コマ
「翔真、今日は何限とっているの?」
大学についてすぐに遼太が聞いてきた。
「今日は1限と3限だよ。遼太は?」
「僕も1限と3限だけだよ。ちなみに健一郎もだよ。というわけで今日は唐揚げだし、早めに行くね。もし足りないものがあるんなら早めにメッセージで連絡してね。」
遼太が笑顔で言ってきた。
「分かった。今のところ足りないものはないよ。昨日、あれだけ大量に色々と買ってきてくれたおかげでね。そういえば昨日聞き忘れたんだけど、買ってきたものの中にエビが入っていたんだけどあれはどうするの?」
「ああ、それはエビフライにして。」
そういうと遼太は席へと戻っていった。早めに来ると言っていたけどいったい何時に来るつもりなんだろうか?
「あの、田口さん。ちょっといいですか?」
遼太と入れ替わるように佐々木さんが近寄ってきた。
「うん、何?」
「今日も私たちはお邪魔してもいいんでしょうか?佐藤さんと野口さんには昨日の帰りに明日も来てね。と言われたんですけど。なんかこのままだと毎日お邪魔してしまいそうなので、それは悪い気がして…。」
「別にいいよ。どうせ、遼太と健一郎は平日は毎日僕の家に来るつもりらしいしね。それに、僕たち3人分作るのも、佐々木さんと山本さんの分も合わせて5人分作るのも作っている量はほとんど変わらないからね。」
「え、そうなんですか?」
佐々木さんが驚いた声を上げた。少し大きな声を出したので一瞬講義室にいる人たちの注目を集めたけどすぐに元に戻った。
「そうだよ。だって、昨日も言ったけど2人合わせても僕たちの1人分よりも多く食べるかどうかというレベルでしか食べていないからね。元々、遼太も健一郎も多めに作って残ったら残った時に考えよう。とりあえず足りないのは絶対ダメ!という考えで行動を起こすから基本的にいつも余るの。佐々木さんたちが来て食べてくれたらその余りがなくなるだけだから特に問題ないよ。」
「はあ、分かりました。今日もよろしくお願いします。」
佐々木さんは一瞬理解できないという顔をしたけど、すぐに普通の顔に戻った。
「おう。また後で!」
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