第17話 夕食
夕食を食べ始めて50分が経ち佐々木さんと山本さんの食べるペースが落ちてきたところで気になったことを聞いてみることにした。
「食べながらでいいんだけど、少し聞いてもいい?」
「翔真、どうかしたか?」
ホットプレートの上にある餃子をすべて回収して次を焼こうとしながら健一郎が聞いてきた。
「こんなに食べられそう?」
「え、大丈夫じゃない?無理かな?」
健一郎が真顔で聞き返して来た。
「えっとね。餃子を包んでいる時点でおそらくこれだけの餃子をいくらよく食べる男子3人プラス女子2人では食べきることができない気がしていたんだけど。そもそも、この前佐々木さんと一緒にご飯を食べて気が付いたんだけど、女子1人当たりの食べる量を多く見積もっても僕たちの6割程度だと思うんだよね。これは僕たちに釣られて食べるからこうなるだけで、おそらく普段食べている量からすれば多いだろうから、これ以上食べるとお腹を壊すだろうからこれ以上は無理だと思うよ。あ、もしいけるならごめんね。全然食べてくれていいから。」
普段食べている量からすれば多いだろうからといったあたりで佐々木さんと山本さんがはっとした顔をした。
「いえ、田口さんの推測はあっていると思いますよ。それに私は今お皿にとっている分でいいかなと思っていますし。」
「私ももうそろそろお腹いっぱいです。」
佐々木さんと山本さんがもう大丈夫だと言ってきた。
「まあ、そうだろうね。食べ始めに比べて佐々木さんと山本さんの食べるペースは落ちてきているしね。ちなみに僕も後10個ぐらいでいいかな。遼太と健一郎はどう?」
「僕も後10~15個ぐらいかな。」
遼太が答えた。
「僕は後20個ぐらいは食べられるよ。最初の方は焼いては渡してをしていてあまり食べれていなかったし。」
「それじゃあ、今並べている分を焼いたら終わりにしない?」
今、焼けている分が5個で、ホットプレートに並べているのが40個なのでここまででいいかなと思い提案した。
「え、あとはどうするの?」
健一郎が真顔で聞いてきた。
「残りは冷凍して保存かな。持って帰ってくれるなら持って帰って食べてほしいんだけど。どう考えてもこんなには僕も食べないよ。」
「そうだね。」
遼太が横に置いてある焼いていない餃子を見て言った。
「翔真、持って帰るから焼いていい?家で焼くのはめんどくさい。」
健一郎が聞いてきた。
「いいよ。佐々木さんと山本さんも持って帰りますか?持って帰る場合は焼いて持って帰りますか?それともそのまま持って帰って冷凍庫入れておきますか?」
既に食べ終えてぐったりしている2人に聞いてみた。
「私は持って帰るので15個ほど焼いてください。」
「私も10個焼いてください。」
佐々木さんと山本さんは焼いて持ち帰ることを希望したので健一郎が食べる分を焼き終えると自分と遼太が持ち帰る分も合わせて焼き始めた。
「遼太、残りとって。冷凍しておく。」
「おう。はい。」
遼太にとってもらい冷凍庫に入れた。
今日、僕の家に集まった理由は1限の課題をするためであって晩御飯を食べるためではなかったと思うんだけど、さすがにもうすぐ21時になりそうなので今日は解散かな?まあ、まったく話すことができなかった山本さんと少し話すことができるようになったから良しとするか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます