第10話 警戒されている理由1
~野口遼太side~
翔真の家に着くと健一郎と翔真はお好み焼きと焼きそばの準備をしてくるからその間に俺と佐々木さんにホットプレートと取り皿の準備を頼んだといってキッチンへ行ってしまった。ホットプレートと取り皿の準備自体はそんなに時間がかかるものでもなく5分もかからず準備ができた。翔真と健一郎は現在進行形でなぜか佐々木さんに俺がとても警戒されており、二人きりにされるととても気まずい空気になることを理解しながら2人きりにして警戒を解いてもらえという考えのもとで2人きりにしたのだろうけど、どうすればいいのだろうか?とりあえず、今日佐々木さんとは朝会って挨拶した以外に言葉を交わしていない。ホットプレートと取り皿の準備だって、俺がホットプレートの準備をして、その横で佐々木さんが取り皿の準備をしていただけだ。このままでは非常に気まずいのでとりあえず話してみよう。
「あの、佐々木さん。俺、何かしましたか?」
「え、いや。特に何もされていないと思いますけど。」
佐々木さんは一瞬固まったがすぐに不思議そうな顔で答えた。
「いや、なんか俺警戒されてますよね。最初はいきなり声をかけて連れてきたからだと思っていたのですが、翔真と健一郎に対して多少は警戒してはいるみたいですけど、その比じゃないくらい俺警戒されてますよね。」
「…。」
「あ~、警戒というよりも怖がられているというほうがしっくりとくるかもしれませんね。俺、怖がらせるようなことしましたか?」
そういうと佐々木さんは何か納得したような顔をして、口を開いては閉じてを繰り返し始めた。
「別に言いにくいことなら言わなくても大丈夫ですよ。」
「あ、いえ、そうではないのですが…。」
そういうと再び悩みだした。
どうしたらいいのかが全く分からず様子を見ていると
「おい、遼太。何した?」
キッチンから出てきた翔真に怒気を含んだ声で聞かれた。
うん、これは結構めんどくさい状況になってしまった。
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