第7話 おやすみ

「田口さん、お風呂あがりました。」

溺れてたらどうしようかと心配で何かしていないと落ち着けなかったので、追加でカレーを作り、一食分ごとにタッパーに入れて冷凍庫に入れる準備をしていると佐々木さんが上がってきた。

「いい匂いですね。」

「時間があったのでカレーを作っていたんですよ。」

「あ、長湯してしまってすいません。」

「気にしなくて大丈夫ですよ。そちらの部屋に布団を敷いておいたのでそちらの部屋を使ってください。」

僕は奥の部屋を指差しながら佐々木さんに伝えた。

「はい。ありがとうございます。」

「先に寝ておいてもらって大丈夫ですので。」

「はい。分かりました。」

僕は佐々木さんが了承したことを確認して着替えを持って風呂場へと移動した。

そういえば、僕は髪が短いからドライヤーを出していないけど佐々木さんの髪は長かったよなぁ。もしかして出しておいた方がよかったかな?もしあがってまだ髪を乾かしていたら出してあげよ。

30分ほどで上がるとリビングに佐々木さんがいた。

「佐々木さん、どうかしましたか?」

「え、いや。特に何もないですよ。」

声をかけると、あたふたとし始めた。どうやら驚いたようだ。別に気配を消して接近したわけではないのになぁ~。

「そうですか。もう日も変わりましたし、明日も1限からですので寝ますね。おやすみなさい。あ、電気だけ消しておいてください。」

「あ、はい。分かりました。ありがとうございます。おやすみなさい。」


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