第3話 晩御飯と説明1

入り口で話しているのも近所迷惑になってしまうので、とりあえず全員を部屋の中に入れて話を聞くことにした。

「翔真、何の連絡もなく連れてきて悪かったな。あと、約束の時間を30分以上も遅れたのに事前連絡をしなくて悪かったな。」

「それはいいからなんでこうなっているのか手短に説明して。」

「簡単に説明するとな、遼太を拾って近くのスーパーに買い物に行く途中で畑や側溝を覗き込みながら何かを探している雰囲気だったから話しかけた。そしたら本当に困っていたから困っている問題を解決するために動いたが明日の朝にならないと根本的な解決はできないから、一時的な解決のために車に乗せて連れてきた。」

「健一郎、もう少し詳しく説明してくれ。」

「それは晩御飯を食べながらでいいんじゃないか?ほら、食材を買ってきたから料理を作ってくれよ。」

「おまえな…。まあいい。とりあえず料理を作るのはお前らも手伝えよ。」

「「あいよ。」」

というわけで、僕、健一郎と遼太の3人は台所に移動し、晩御飯を1時間ほどかけて作り終えた。

「よし、それじゃあ食べようか。」

「そうだな。」

「そういえば佐々木さんは?」

「「あ、忘れてた。」」

「忘れてたじゃねえよ。全く、お前らが連れてきたんだろうが!ちょっくら探しに行ってくる!」

佐々木さんはどこにいるのだろうかもしかしたら健一郎と遼太が無理やり連れてきたから出て行ってしまったのでないか。事情はよく分からないが根本的な解決は明日にならないとできないと健一郎が言っていたが自力で解決しようと思って行動を起こしたのではないかと思いながら探しに行くと、玄関で固まっていた。

玄関は構造上電気を付けなければ昼間でも真っ暗であり、僕も健一郎と遼太が入ってきたタイミングで電気を消してしまったため動けなくなっていたようだ。

「あ、すまん。」

「いえ、大丈夫です。声をかけるなり、靴を脱いで入るなりすればよかったのに動かなかったのは私なので。」

表情が硬く怯えているように感じるが、まあご飯食べてたら少しはましになるだろう。ということで

「そうか。とりあえず、ご飯できたから一緒に食べようか。」

と誘ってみたのに

「え!」

とても驚かれた。

「あ、今更だけど食物アレルギーないよな?」

「それは大丈夫です。あの、私お金もほとんど持っていませんよ。」

「それはいい。早く入って。」

「はい。」

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