混迷の東国 〜関東戦乱史〜 【第2章 突入! 】【3500PV突破! 皆さまに誠に誠に感謝!!】
保丸
第1章 〜動乱前夜〜
第1話 新たなる旅立ち
時は1409年。
関東の
「父さんが死んだ……」
「お気を確かに、
そう言って
憲定この時34歳。
「そうだ。憲定殿が
そう言う男は、
「
「おじさんじゃない。満隆お兄さんと呼ばんかい」
幸王丸からしてみれば、亡き父の弟であり、立派な叔父にあたるのだが、満隆は自分がまだ若いせいか「おじさん」呼ばわりされるのを嫌がっている。
──
その関東公方の補佐、及び政務執行機関として設けられたのが
そして、
「幸王丸様、よく聞いて下され。父の
関東管領
「そうだ、幸王丸だけでどうにかしようとするな。憲定殿もいればこの儂もおる! 皆で一丸となって関東地方に
足利
「わかったよ……、俺一人じゃ到底無理だから、二人とも、これからも宜しくお願いします」
少年は大粒の涙を流しながら、二人の男たちに深々と頭を下げる。
──これは、俗に戦国時代と呼ばれる一つ前にあたる、まだ京都の足利幕府が中央政権として機能していた室町時代の物語である。
舞台は主に関東地方であり、
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