第17話 推しの兵士になった件
試験に合格し、ソルジャーとなった俺には、装備が支給される。
「これが……ソルジャーの装備………」
紺色のアーマーに口だけを覆うガスマスク。
「そう、《AX-18》。ごめんね、2ndのスーツだけで」
「構いませんよ、俺は」
「……それでは、クラス1st・新城シンに専用装備を与えます」
緊張した空気が走る。
代表が出したアタッシュケースには、二本の黒い棒が。
「RX-47《形状記憶変形合金双式警棒・竜爪》」
「竜爪…………」
「持ち手のボタンを押してみろ」
ブレインの言葉通りに押すと、漆黒の棒が、へにょへにょに曲がった。
「なんだこれ……………………」
「もう一度押してみな」
今度は硬化する。まっすぐに戻った。
「軍隊式警棒術、いや剣術もだな。特訓をやるぞ」
「はい!」
ストライクを追いかける。
「スーツを解放してみろ」
「解放?」
「全身に力を込めて、神経を加速させろ」
「……………………」
ドクン……………
『スーツ解放を確認。形状把握。生体神経接続完了。異界生物神経正常。』
スーツから蒸気が漏れ出る。
「来い」
警棒を勢い良く振り下ろす。そして左手の警棒は刺突。
それに対するブレインは刀を構える。
「隊式剣術一式・〝雷解海星〟」
神速の振り下ろし。それを警棒を交差して受け止める。
銀河天文流三式・〝暁〟
三連撃を叩き込む。
「四式・〝雷鳴牙突〟」
刺突。全て受け流される。
「お前が使う剣術は朧流でも、旋転流でもないな………なんだ?」
「自分でも分かりませんよ……」
「分からないのに使える、か。面白い。その武器なら先程の技も撃てるんじゃないか?」
「………やってみます」
「《メテオストライク》」
「攻撃だけが全てではない……刀術・七式」
八連撃……が。
(相殺された……!?)
「〝流水絶閃〟」
峰を左手の籠手に当てて、刀を地面に対して垂直に、腕を平行にして十字にする。
受け流され、四連撃が警棒に炸裂。
「やはり上手い。お前は戦いの才能がある。ユイを守れ、
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