第10話推しと理解した件

「・・・・っ」

シンが目覚めると保健室だった。

「目が覚めたか」

「会長・・・」

百夜が言う。

「シン、最後の一閃僕も見ていた」

「あの時のことをよく覚えていないんですけど・・・」

シンのその答えに

「そうやろうな、僕が見て思ったのは・・・あの姿はなんなんや?」

「あの姿?」

「そう、おまえが最後に見せた金色の姿や」

「わかりません、全力でやったらああなって・・・・」

「それに最後の一振りは神駆一閃とは違った、あれはまるで・・・・・」

「まあ、結果としてはこっちの勝ちやからいいんやけど」

シンは

「誰を要求したんです?」

「してへんけど?」

「へ?」

「ウチはもう要求やめたんや」

「そうなんですか・・・・」

そして

校長室

天翔高校第18代校長「出雲カヤ」

「新城、まず、ありがとう」

「いえ・・・」

「そして、君達には聞いてもらいたい」

新城シン、秋風百夜、霧隠優也、神崎ユイ、秋雪由衣。

秋雪進次郎が話を継ぐ。

「この決闘には理由があるんだ」

「一体どんな・・・・」

「異世界との戦争さ」

「「「「・・・・・は?」」」」

シン、百夜、ユイ、由衣はそんな反応をした。

「いきなりこんなことを言われて混乱するだろうが、事実だ」

「説明するよ、この宇宙は2つあるんだ。私たちの宇宙とまったく別の進化を遂げた宇宙の2つがね」

ユイが問う。

「別の進化?」

「そうだ、いわゆる「魔法」を扱う人間や凶暴な魔物が存在するファンタジー世界」

「そんなバカげたことが・・・」

「新城それがあり得るのだ、実際この世界に魔物や異世界人が入り込んできている」

「ウソ!?」

「本当だ、それに君たちが扱う意能力も非科学的だろう?」

「・・・・!」

百夜が

「けど僕たち2人の能力は覚醒していません・・・」

能力の覚醒・・・・百夜の高速演算のように自身の体の中でしか能力を発動できないものが、周囲の者に干渉できるようになる。それを「能力の覚醒」という。

「シンのだって、意能力かも判断出来ない力です・・・・」

しかし校長は

「だが、戦争は始まる」

「どうして言い切れるんですか?」

シンの問いに

「もうすでに、魔物や異世界人による死人が出ている」

「死人・・・・!?」

「その数およそ10000人」

「10000!?」

「そうだ、もう始まっているのだよ」

「いきなり言われても・・・・」

「そんなことを言っている場合ではないのだよ」

「戦わなければ君たちは大切な者を失う」

「!」

「まだ猶予はあるがな」

戦争・・・・

「・・・・・」

優也は黙っていた。

(二つの世界が戦争だなんて・・・俺、どうしたら・・・・)

優也はレナを思い浮かべる。そして横を見ると・・・由衣が。

(どうしたら・・・・・!)



次回・不明

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