春夢(しゅんむ)の花
春がやってくる
小鳥が鳴く
柔らかい日差しのもとで
僕は背伸びと欠伸をする
風が髪を揺らす
窓際に腰かけて光を浴びる
いつしか僕の意識は
遥か彼方へ
自転車を走らせ
道を抜けた
しらさぎの城を横目に
駐めて歩いていく
咲き誇る桜が
風に揺れ 花と散る
穏やかな時間を
ありのまま 見たままに切り撮った
そうだ あれは
ちょうど一年前のこと
あの時 僕の隣には
あの人がいたんだ
あの人はもういない
元気にしているだろうか
追いかけたうちに
目が覚めた
今 僕の隣には
夢に落ちた君がいる
そうだ 君が目を覚ましたら
もう一度あの場所へ行こう
散る桜の
あの日の記憶の欠片となり
期待と不安と慕情となり
僕の心を敷き詰めた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます