一気読みが苦にならない質量のしっかりとした充足感のある物語でした。
エンディング直前でヒーローとヒロインが退場してしまい、あら、どうしましょう……と思っていたら、克輝おじいちゃんがラストを引き受けてくれる展開、ある意味この方が一番真っ当であり、だからこそ報われない面もあって陰の立役者だなと感じました。
それにしても龍くん、お父上はインドの神様でしたか。
かつてのインドラの神であり仏教とも縁の深い竜王様なら、もっと因縁めいてても面白そうだなと感じる読後です。
(あのまま、東京湾にひょっこり上がってキャピタルシティ生活を謳歌してたのか、って孫世代を通して分かるとジワジワ楽しいです)
作者からの返信
読んでいただき、ありがとうございます!
最終話は蛇足じゃないかと不安なまま書いたので、楽しんで読んでいただけたならとても嬉しいです。
克輝は実在モデルがいるので、最も読者の視点に近い人物かと思います。
龍の父親は、神様と地底人、確かな設定を固めないまま書き終えました。どちらも実在を信じている人はいるけれど、信じていない人もいるという点では同じ存在なので、おぼろげでいいかなと思った次第です。
(けれど子供まで産ませた女性に対して「戻ってくる」と言いつつ結局彼女の死期には間に合わなかったあたり、神の無慈悲さ、人情と乖離した性質があるとも言えますね。コメントを拝読していて気づきました)
レビューもいただき、誠にありがとうございました!
重ね重ね、感謝申し上げます。
非常に完成度の高いお話でした。
読み進めていくうちに、この2人は時代に引き裂かれてしまうのか……と切なくなりましたが、最後の最後! 希望をありがとうございますと思わず口にしてしまいました。そのくらい彼らに感情移入していたようです。
丁寧な描写に深い背景に脱帽です。実際にあった出来事とファンタジーをうまく融合されているなと思います。
初々しい恋模様に切なく散った淡い恋、大切な人との悲しい別れ――。
まさに「生と死」を思わせる内容でした。
今回は「異種族間交流のある短編」企画にご参加いただき、ありがとうございました。素敵な作品を読めて楽しかったです。
作者からの返信
最後まで読んでくださり、誠にありがとうございます。
登場人物たちへの感情移入、そしてラストについて、優しい感想を頂けてとても嬉しいです。
こんな話を書いてみたいという執筆欲と、伝え聞いた話を忘れずにいるために書き始めた物語で、完全に自分のために始めた作品なので、このように素敵なコメントを残していただけたこと、大変感激です。
こちらこそ素敵な企画に参加させて頂き、ありがとうございました。
こんにちは、続けてのコメント失礼します。
まずは完結おめでとうございます🎉
まるで実際に起こった出来事のような、歴史とリンクした物語に終始引き込まれていました。ファンタジーを交えながらも、どこかリアリティも感じられて……そして激動の時代に愛を貫いた龍くんと月子ちゃん。二人のラストシーン、とても好きでした。
そして最後を語ったのは克輝くん……!! こう、現代に話が移るとまたグッと現実感が増しますね。最後に面影を感じる場面で(いい意味で)ゾワッとしてしまいました。
面白かったです。素敵な物語をありがとうございました!✨
作者からの返信
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
ラストシーン、好きと言って頂けて感激です……
最終話は蛇足かと思いつつ、希望を残して現代で終えたいという思いつきから書き足したエピソードです。ゾワッとさせられたようで、嬉しいです。
評価もありがとうございました!
間が空いてしまいましたが、読了させていただきました。
人が燃える様も龍たちの鱗も恐れない月子ちゃんは、最初から命や美しさの本質に気づける性質を持っていて、ゆえに龍の真名をも知ることができたのではないかと感じました。
人も時代も変わってゆく悲しい戦争を背景に、芯から変わることのできない二人が結びついて消える様は、むしろ救いのように感じられます。
最後に近くで見守ってきた克輝さんの視点が入り、現実になお息づいているかもしれない幻想の気配を示してくれたことが、とても良い結びになっていると思います。
素敵な物語でした。
作者からの返信
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
昔のようで、まだまだ最近といえるこの時代を舞台にするのは少し緊張しましたが、意外とファンタジーとの親和性が高いように思いました。(完全な主観です)
現実的な日常こそ、幻想的な物事と紙一重なところに存在してるのかも知れませんよね。
あたたかいコメントと評価をありがとうございました☻