第2話親を亡くした少女
私には、とても嫌いな父が居た。
父はギャンブルにハマり、母の稼いだ金を全て使ってしまった。そして最終的には金を盗み刑務所に行く途中、首を絞め自殺してしまった。と警察の人は言っていた。
父の訃報を聞いて私は喜んだ。それを心に込めて母の方を向いた。私は母が喜んでいる、そう思った。でも、母は泣いていた。美しい綺麗な顔に切ない涙が流れていた。ここで気づいた。
母は父を愛していたんだ。それに気づいてからは、人の命の大切さ、その命の美しさ、命の切なさを意識して生活し始めた。
母は父の死の哀しみで、仕事にも手がつけず、
仕事を首になったが、父の残した遺産があったのでそれを使って暮らした。
そして、私が中学二年の夏、母は死んだ。
ストレスによる食欲の低下、父の死による哀しみによる老化。私はそれを止めることができなかった。もう私は何もかもが無くなったのだ。
何をしよう、そう思い始めたある日、私の命に新しい灯火が宿った。恋をした。大切な人を見つけた。でもこれは私が一方的に想っただけであってその人が私を想っている訳じゃない。
でも私は生きたい、そう思えるようになった。
私は沢山のアルバイトに手を出し、生きよう、そう思えるようになった。でも、私は中学3年、まだ義務教育が終わっていない。
だから年齢を偽った。お金を自分で稼いだ時はとても嬉しかった。
人生の美しさを実感した。
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