第12話 商隊と出会う〜2

アイテムボックスは商隊のみんなに見られていたので

『私のアイテムボックスに手を入れても良いですがその前にフルポーションを買ってくださいね。入れた手が無くなりますから(笑)』とみんなに聞こえるように言った。

続けて『私の恩師が実際に私に試したんですよ。弟子になって間もない時に此処に手を入れてみよ!で、手を入れると手首から先が食い千切られたんです。その後にポーションを飲まされて、此処にある物に手を触れるとこうなるんだ』と戒めをこの身に刻まれたのです。

試したい方は言ってくださいね。後からではフルポーションはお売りしませんから。

『そのアイテムボックスはご自身で作られたのですか?』と聞かれたので

『私は魔法陣を描く錬金術師です。自分で使う物以外は作りません。世の中に欲しい物を作る魔法陣を描いて錬金術師協会に登録すると他の錬金術師などがそれを買い取って物を作り販売するのです。作られた物には刻印が残り魔法陣製作者へ使用料が支払われます。先程お配りしたポーションも私が魔法陣を登録した物です。金額は僅かですが多く作られると私に還元されます』

『大きなアイテムボックスは軍事物資になるので小さい物は錬金術師協会に登録してあります。魔力の有る方は錬金術師協会で魔法陣を買われると自分でアイテムボックスが作れますよ。但し魔力量が少ないと当然出来ませんし恐らく魔法陣も高額になっていると思います』


『確かにアイテムボックスは売られいるけど高いんだよね』とヒソヒソ声が聞こえて来た。


『ご自身で販売をされないんですか?』


私の恩師がこのシステムを作ったのですが錬金術師には貧しい者が多く皆が生活出来る様にと魔法陣を描く者と使う者に分けたと聞いております。錬金術師協会では錬金術師の品位を落とす者として除名されると聞いています。


そんな話をしながら冒険者ギルドで販売しているホットプレートなどで野宿しながらアレッサの街に到着した。

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