女の子アイドル系都市伝説は、「チューチューブ」のチャンネルで!突撃生配信だ!
冒険者たちのぽかぽか酒場
第1話 「チューチューブ」な人気動画配信!アイドル女子の秘密は、更衣室で知ろう!
(いみエモ話)
意味がわかると、エモイ話。
あなたは、この話の意味がわかりますか?
☆
「チューチューブ」が、バズッた。
今人気の、動画配信だ。
俺の推すチャンネルが、これ。
「アイドル女子系チューチューブ」
プロレベルのチューチューバーたちにも、人気。
本物の芸能レポーターが、突撃生配信というのをやっている。
本物のアイドルたちにも、人気。…らしい。
人気の理由に、驚く。
「チャンネルをご覧の、皆さん?うわさの芸能事務所が入っているビルに、突撃します!」
目指す芸能事務所は、ガードが甘くオープンな場所らしい。
「…なんて、ウソだよな。都市伝説」
その通り。
潜入取材のレベルは、高い。
「実況レポーターって、すごいな」
軽い足取りでビルに潜入して、階段を上っていく。
まるで、サバイバルゲームの中継だ。
俺は、ため息まじり。
「おお…。どこかで見たことのある、ビルだな」
日本には、ゲームの舞台になるようなビルがたくさんあるんだろうな。
「チャンネルをご覧の、皆さん?ついに、この場所まできました」
落ちていた空き缶につまずいて転んで血がブーのレポーターが、ほほ笑む。さすが、プロ。
レポーターの言う「場所」が、ここ!
「更衣室」
ドキドキな空気が、流れる。
ちがう!
ちがう!
「男の更衣室だった」というオチじゃない。
「ガチャリ」
あれ?部屋には、鍵がかけられていない?
なぜ、オープンでガードが甘いんだ。
「…ウソだ」
期待していた、うふふな映像は流れず。
フツーに服を着た女子アイドルたちが、レポーターを囲む。
「ねえ、教えて!」
「プロの、芸能レポーターさん!」
「更衣室にくるの、遅い!」
「俺、待っていたんですよ?」
(この話の意味)
女の戦い。
「アイドルの世界で生き残るには、どうすれば良い?」
答えは、秒で。
「より早く、(芸能関係の)情報をつかむこと」
そう気付けた女子アイドルたちだからこそ、こっそりとマネージャーたちのいない更衣室にきて、「アイドル女子チューチューブ」を見ていたんだな。
俺も。
「教えて、レポーターさん!」
「突撃生配信で、裏事情とかつかめたんでしょう?」
「何か、教えて!」
ああ、きびしい世界。
この話の語り手「俺」は、実は女子でした!
エモいなあ。
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