第32話 ストレイステーション
10月5日 - 『恋』(星野源)がリリースされた。TBS系テレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の主題歌。
和樹は林檎と、林檎の愛車のフェアレディZで静岡県清水町にやって来た。
「
助手席でタバコを燻らせながら和樹が言った。若い頃はよく吸っていたが、喘息をこじらせて2年前に止めた。治療がうまくいったのか、最近は発作が出ていない。銘柄はラーク・スマートプラス・メンソールだ。箱の中身は全部で19本、ついさっき寄ったコンビニで買ったばかりだ。
「知らない」
「江戸時代のギャングだ。ガキの頃、年末年始に東テレで24時間時代劇ってのがあってな? じーさんの膝の上で見てた」
清水 次郎長(文政3年1月1日〈1820年2月14日〉- 明治26年〈1893年〉6月12日)は、幕末・明治の侠客、博徒、実業家。本名は山本 長五郎。米問屋山本次郎八の養子。
養家が没落したことで博徒になり、やくざ仲間で名をあげて清水に縄張りをもち、次郎長伯山と異名をとった三代目神田伯山の講談から広まり、広沢虎造の浪曲(ラジオ放送、レコード)、その映画化で「海道一の親分」として取り上げられ人気を博する。大政、小政、森の石松など、「清水二十八人衆」という屈強な子分がいたとされる。
戊辰戦争の際に修理で立ち寄った清水港に逆賊船としてそのまま放置されていた咸臨丸(榎本武揚の率いる旧幕府艦隊の旗艦)の中から、新政府軍に殺された乗組員の遺体を小舟を出して収容し丁重に葬ったことから、次郎長のこの義侠心に深く感動した幕臣の山岡鉄舟と知り合い、旧幕臣救済のため、維新後は富士の裾野の開墾に乗り出し、社会事業家としても活躍した。
清水は国道1号が東西に横切り、交通の通過点として、若しくは中継地域として栄えている。
和樹たちは15時、
三島市楽寿園・小浜池の湧水を、清水町に灌漑用水として送水するために、境川の上に架設されている。全長42.7m、幅1.9m、深さ0.45mで、地上より4.2mの高さを流れる。稲作期が終わると、三島市加屋町内に設置されている水門によりせき止められるため水は流れない。
創設された経緯については諸説あるが、1555年(天文24年)、今川、武田、北条の三家が和睦(甲相駿三国同盟)した際に、北条氏康から今川氏真に聟引出物として、小浜池から長堤(蓮沼川)を築き、駿河の今川領に送水させたというのが一般的な説である。
この疏水により、駿河側である現在の駿東郡清水町の玉川、伏見、八幡、長沢、柿田、新宿の田畑約130haが多大な恩恵を受けるに至った。
千貫樋の維持管理費は上記新宿村を除く村々が収入に応じた分金額を負担した。新宿村も分担するようになったのは明治時代に入ってからである。
江戸時代の享保年間に町奉行で地方御用を兼任した大岡忠相配下の役人である田中丘隅が修理のために招かれたという記録が残っている。
1923年(大正12年)には関東大震災で崩落。その後の復興で鉄筋コンクリートを使用し、従来のものとほぼ同規模で再建されて現在に至る。
見学の途中、2人は『幻想将門伝』をやった。
👹和樹 ラスボスまで60匹
林檎も最終章に突入していた。
👹林檎 ラスボスまで81匹
和樹は第3章のラスボス、桔梗の前を仲間にしていた。星5つのエリアで戦った場合に仲間にすることが出来る。桔梗の前は戦闘能力も高いし、仲間を蘇生出来る。
桔梗の前が出現したのは坂東市内にある派遣会社『ファイブ・エージェンシー』だ。ダリア館を落ちて目の前が真っ暗になっていたとき、登録していたこの会社から連絡があった。
《よかったらうちで働きませんか?》
夜鳴き婆が現れた!
遠州の見附宿(現・静岡県磐田市)に現れたとされるもので、憂いのある家の前にこの妖怪が現れて泣くと、人々は皆、それにつられて涙するという。これが数回繰り返されると、その家には必ず不幸があるという。また妖怪漫画家・水木しげるは、不幸がやって来ることを知らせる役目も持つものとしている。
また水木の著書には泣き婆の名で記載されている。それによれば、遠州以外の地方でも葬儀の際に現れており、亡くなった人の家族でもないのに、まるで喪主のように大声を張り上げて泣き、参列者たちの涙を誘うという。かつてはこうした泣婆は、葬儀の場から謝礼として何升もの米を受取っていたのだという。
和樹は『
この駒は
👹和樹 ラスボスまで59匹
林檎は夜泣き婆に敗れ去った。
「早く宿に向かおう」
林檎は回復させたくて仕方がなかった。
「そだねー」
16時、和樹たちは『ストレイステーション』というビジネスホテルにやって来た。確か、ストレイって英語で迷うって意味だったよな?と、林檎は首を傾げた。
ホテルは名前の通り、迷路みたくなっていた。
ランズボロー迷路と呼ばれるもので、可動式の板塀を利用しており、そのため定期的に設計を変えて違うパターンの迷路を提供することが出来た。立体交差やチェックポイント、緊急避難用のゲートなどを設けている。館の設計が変わるのは12時、15時、18時、21時の4回だ。
和樹と林檎はソファに腰掛けた。林檎は和樹と接吻し、舌を絡めた。ジーンズの上から和樹のペニスを触った。そのとき、隣の部屋からドンドン!と、大きな音がした。一瞬、盗撮でもされてるんじゃ?と、和樹はビクビクしたが、ドンドン!音はまだ続いている。
ジュニア・コルトをホルスターにしまい、隣の205号室に向かった。和樹はドアをノックした。返事はなかった。ドアノブを握った内側から鍵が掛かっている。誰かが監禁されている。直感的に思った。
和樹は階段を駆け下り、フロントに急いだ。
「非常事態です!」
和樹はホテルマンに事の経緯を説明した。
ホテルマンはスペアキーを手に、205号室に現れた。ガチャガチャ……ガチャ!
ホテルマンを先頭に、和樹、林檎の順に室内に入る。10代と思われる男子が両目を粘着テープでふさがれ、両手足を布のベルトで縛られて壁際に監禁されていた。
「おい!大丈夫か!?」
和樹は粘着テープとベルトを外してあげた。男子はワーワー泣き出した。
男子の名前は貫一郎と言った。彼は事の経緯を話した。
「それは怖かったな?」
「おじさん、ケータイ持ってる?」
「あぁ」
「お母さんに電話したいんだ」
和樹はケータイを貫一郎に貸してやった。貫一郎は母親に電話して、ここまで来てもらうよう頼んだ。
貫一郎がケータイを和樹に返した。
「貫一郎、母ちゃんの名前は何て言うんだ?」
「吉良史帆」
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