第452話 グレイ新境地に挑む
一先ず15時でゲームをやめて洗濯物を取り込んだり、目に付いた俺の抜け毛をフローリングワイパーでからめとったりと、家事をするグレイ。
これ、家事をすることによってグレイを癒す効果があるのだ。
一通り終われば、グレイに運命の選択肢。目の前に数字の書かれた紙を差し出し、選ばせる。
「うにゃにゃ」
次にやるゲームを選べ。
「具体的に何のゲームがあるのか教えろください」
「にゃにゃぁ」
リズムゲームが2種類とミステリー系が2種類と王道のRPGと鬱ゲー3種類。
俺のおすすめは鬱ゲー。ホラー系のとアクション系のとシナリオ系があるぞ。
「………7」
「うにゃぁん」
やったねホラー系鬱ゲーだ。
「鬱ゲーってなんだ?」
教えるわけないだろ?ぬぉぉぉって気分になれば良いんだよ。
「にゃ」
始めなさい。
言ったら無言でゲームを起動したグレイ。最初の設定説明文をちゃんと読めば読むほど後味悪くなるんだよなぁ。
「えーと、人類が数を減らして政府が人々を管理するようになった世界という設定か、主人公は人間を増やすための研究施設で人工子宮により生まれて育てられているが、所謂モルモット扱い……これ設定から不穏では?」
「にゃ」
一応分類はアクションホラーだから。
「えーと、あぁ、他にも同じ境遇のやつが居るのか。姉と慕われてるAや兄のB、主人公はR?名前雑過ぎだろ出てきて無いだけでCからQも居るんだろうな、画面に小さい奴等映ってるし」
これ設定確認だけで時間使わせるんだよ。世界観をちゃんと説明することで感情移入しやすいようになっ!
因みに主人公たちは10歳前後の設定である。
「へぇ、モルモット扱いされてるけどAとかBは優しいな?Rにデザートあげたりしてる……弟扱いってやつか?よくそんな道徳的に育ったな?」
兄弟達の説明が終わると、急にホラー出てくるんだ。研究者っぽい人達が出てきて、ひとりひとり連れて行く。Rも連れて行かれるが採血したり脳波をとったり検査が終われば部屋に戻される。
今主人公Rが行ける場所は個人の部屋か兄弟達と話せる広間みたいな所だけだ。この広間では他の兄弟と話したり出来るし、食事の時間には皆で集まって食事するシーンもあったりする。
「………あれ?なんか減ってないか?」
さすがグレイ、気がついたか。そう!これからドンドン減っていくのだ!
因みに、これはアクションホラーなので、このあと主人公は研究所から脱出することになる。逃げる途中で研究所で作られたバケモンとか出てくるし、罠というギミックもある。
因みに武器は必要な所に用意してあるだけで、基本的には見つからないで移動していくかくれんぼと鬼ごっこが融合したようなゲームだ。
因みにバトルは優しめで、画面に出てくる合図に合わせてボタンを押せば簡単に倒せるようになっている。
何故ならこのゲーム、内装などは研究者の屋敷ダンジョンを参考にしているのだが、出てくる敵の種類はゲームのほうが豊富でゲームの内容としてもダンジョンより面白いという、研究者の屋敷ダンジョンアンチの作ったゲームなのだ。
製作者インタビューでは『あのダンジョンより面白い物を作って、あのダンジョンのつまらなさを際立たせてやろうと思った。あのダンジョンはバトルよりもギミック推しだったのでバトルには力を入れてない』と話していたのだ。これを見て製作者の人とはきっと仲良くなれると思った。
まぁゲーム実況とかで内容を確認して、近づかんとこって考え直したんだけどな?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます