第443話 15階にて雑談
「誰がどう見ても牛柄な髪色なんて嫌に決まってるだろ。人間の一般常識的なものを学んだ今は更に嫌だ」
まぁグレイがイケメンだから許されてる髪色ではある。ファンタジー風な顔面が違和感を消してるだけで日本人風な顔だったらすごく……ダサいのではないかと思う。
「……にゃぁ」
……残念だけど髪色変更は載ってない。
ドールってクロユリ作成配信で出てきた染髪アイテムくらいでしか髪色変更出来ないから、ダンジョン側からのレシピ待ちなんだよなぁ。
クロユリ作成配信で、柄は変えられないことがわかったからグレイも諦めてたらしい。
「キュー」
また来た時にお祈りすればいいよ。とヤクシは興味無さげだ。
「このダンジョンだと柄の変更レシピとか出しそうなんだよなぁ」
「うにゃ!」
俺が白猫なんだからグレイも白くなきゃ!
ハチワレの柄ってどうなるのかな?とか思ってない!思ってないぞ!
『それでー?ドールの強化ってーグレイも出来るのー?』
マリモちゃんが気にするのは珍しいけど、新情報だからだろうか?
「うにゃ」
いや、既に出来てるドールを金属ドールに変えるレシピだった。
「はぁーつっかえなー」
「キュー」
やっぱりこのダンジョンさぁー。
『ですよねー』
皆テンションだだ下がりである。俺だってがっかりではあるんだが、このダンジョンにはそこまで期待してないのだ。
「うにゃぁ」
そもそもグレイはユニークドールだからもう一度錬金釜に入れる気にならない。
自我があって言葉を話すドールとか錬金釜に入れるの嫌だよ。中に入れると何故か一回液体になるんだぞ?どうなるかわからんし嫌だ。
「それはそう。俺も錬金釜には入りたくない」
「にゃー」
グレイを強化するなら道具で補助するくらい。
「キュー」
グレイは動画で勉強しないからだよ。とヤクシは言うが、ヤクシは人間の探索動画を見て何を学んでいるのだろうか?
人間とは種族も魔法レベルも違うのに学ぶことある?連携とか、俺達が異色のパーティー編成過ぎて参考にならなくない?
「うにゃ」
まぁ達人の動きトレースとか良いかもな。
タンクのおじさんに弟子入りするのが一番だと思うけど、グレイは家事がメインのお仕事だからな。
「そういうのあるのか……娯楽じゃ無いんだな」
なんかヤクシが実は勉強してたのか…みたいな感じで言ってるが、ヤクシのは娯楽で間違いない。
『じゃあー反省会も終わったしー帰ろー』
「うにゃ」
よし、帰ったら俺とグレイでギルド行ってくるから。
「今回は魔石以外は売りだよな?」
金属ドールの素体貰っても作らないから売るしかない。
「にゃ」
そう。
というわけで、またしばらくこのダンジョンには来ない!やる気がたまらないと探索出来ないダンジョンなのだ!
因みに、今日の売り上げはそこそこ高かったし、高村がニコニコ笑顔でレシピをスキャンして錬金術協会に送信してた。
でもしばらくはまったりするのだ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます