第442話 15階中ボス戦 終了
地を這う虫を仕留める猫パンチ、日々砂をかけるため鍛えた猫キック、あと魔法。これが俺の攻撃手段である。
噛みつきはだなぁ、ちょっと金属の味が嫌というか、うまく穴を開けられなかったらキュィィィッと牙と金属が嫌な音を出すのでやめた。
一番効果的だったのは熱い右前足と冷たい左前足のオラオラ連打である。金属疲労的な何かを使って倒すインテリジェンス猫な俺だ。
因みにアニメとかで学んだ事なので詳しくは知らん。
まぁヤクシに教えてやったら、普通の猫パンチで倒せてるんだから、魔法攻撃力まで加算されたら連打しなくても倒せる。と冷静な返しをもらったんだがな!しかもオラオラするためにパンチの威力を下げる意味がわからないと呆れられた。まったくロマンがわからないやつめ!
「にゃぁ」
終わったー。
俺の周りの警備員ドールが終わったので全部終わった気で言った。
「まだこちらの犬が処理仕切れてないが!?」
まだだった。まだ3体も獣型金属ドールが残ってた。
「キュー!」
頑張れー!と応援するヤクシは、一応グレイが1体ずつ相手にできるように魔法で牽制してる。
因みにマリモちゃんは研究者ドールやフェアリー系モンスターを倒していた。
「うにゃぁ?」
手伝うー?
「1体!頼む!」
まぁ確かに獣型金属ドールが一番厄介ではあるし、グレイは武器戦闘しかもハンマーだから素早い獣型金属ドールとは相性悪いけど……
「うにゃ」
盾に魔力流して殴れば良いのに。
どうせ突進噛みつきとかでしょ?飛びかかってくるなら防ぐより殴れば?タンクってリズムゲーなんだよって教えたよね?
「ハッ!」
あぁ、あの顔は忘れてたな?防いでから武器で攻撃ってパターンをやり過ぎて殴り盾とか忘れてたみたい。シールドバッシュが泣くぞ?
俺は魔力ガードがあれば金属ドールの毛の刃では切れないことを確認してるので、首に組み付いて引き倒してゴロンゴロンしながら蹴りを入れといた。
「盾で、殴れば、早かった……」
『あーグレイはー正統な戦闘用じゃないしー経験積まなきゃだからーほらー先ずは基本型の練習するのはー当たり前でしょー』
珍しくマリモちゃんがグレイを慰めてる。
「にゃにゃぁ」
よくやったグレイ、あとはゲームやアニメで応用を学べば完璧だ。
「キュー!」
グレイは家事が出来るから大丈夫!ってヤクシ?それフォローになってる?
「………あぁ、まぁ人型は俺だけだから仕方ないな。ドロップ品回収と宝箱確認して帰ろう」
あれぇ?なんか他は動物なんだから俺がしっかりしなきゃみたいな雰囲気出してるぞ?あと微かに人でなし(性格)に慰められるとは不覚!みたいな気配も感じる。
無駄に高性能だから失敗した時のショックは大きいけど、立ち直りも早いのがグレイの良いところではあるんだが……絶対グレイが1番デリカシー皆無。いや、ヤクシかな?じゃあ2番目だ。
「マスター?」
「にゃ」
はい。
宝箱だな!今開け……チッ、宝箱は1個か、面倒なダンジョンなんだから中ボス宝箱くらい全員分出してくれても良いんじゃないか?
はぁ……オープン!
「うにゃ?」
えーとレシピ?
内容は『新情報!ドール強化方法レシピ』だった。
「とりあえず先に牛柄髪色を変える方法のレシピを寄越せ」
「うにゃ!?」
グレイそれ嫌だったんだ!?
知らなかったわぁ。
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