第434話 11階から進まない探索
俺は気が付いたのだ。本気で走れば罠が起動する前に通り抜けられると!
というわけで、廊下を全力疾走中。
「にゃ!」
部屋だ!
10階までと同じく扉だけの部屋を発見。罠無し!鍵もかかってない!中に入って驚いた様子の演技をしてる研究者ドールを連打猫パンチで倒してからありとあらゆる物をストレージに詰め込んだ。
まずは部屋の壁と床と天井を確認、家具類も1つずつ取り出して確認、機械のモニターっぽいのやガラスの器具等は確認してから売るために再度ストレージにポイ。
なんかギミックアイテムはあったけど、どうみても鍵じゃなくて何かの破片だ。くっそ、ハズレだぁ!
「にゃ!」
次行くぞ!
廊下の壁とかも確認しながら全力疾走してるので、今本気で発見スキルが欲しい!ギミック系が発見しやすくなるスキルで、世間ではハズレスキル扱いだけど欲しい!
ハズレスキル扱いってのもスキルレベルを上げるためにギミック系ダンジョンに入らなきゃいけないけど、ギミック系ダンジョンは時間を取られるうえにドロップアイテムもショボいことが多いので、放置して他のスキル育てるからだし。
まぁ生活かかってるならお金にならないダンジョンには入ってられないよな。
ただ、今、俺は発見スキルが欲しい!走りながら素早く壁とか確認しなきゃなの疲れる。
「にゃ!」
ストップ!
なんか床近くの壁に変なくぼみ発見。これは人間なら気が付かなそうな下側の壁だ。さっきの破片と形が似てる。
グレイに破片を渡してはめてもらうと、ぴったりだった。というかはめた瞬間に境い目が消えて一体化。ついでに文字が浮かび上がってきた。
「えーと、鍵は3番目の部屋……だそうだ」
「キュー?」
この為だけに部屋ひっくり返したの?とヤクシはガックリしてる。
『やっぱーこのダンジョンってー精神的に追い詰めにきてるのよー』
気持ちはわかる。こんなギミック作るなって言いたい。これだけのためにギミックアイテムを設定してギミックをといて出てきたのがただのヒント!
しかも、しかもだ!
「うにゃ、うにゃにゃぁん」
俺は知ってるんだ、ヒントを信じて3番目だけ探すと後で1番2番も結局探さなきゃいけなくなってダメージ倍増するんだ。
クソゲーも嗜んでたゲーマーだから、こういうの詳しいんだ。
「……やりそう」
「キュー」
ありそう。
『嘘だと言ってよマスター』
話し合った結果、一応全ての部屋を確認していくことになりました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます