第405話 騎士の墓の資料を読む


まぁ、騒いでも仕方ないので計画書のための資料を集めて、調べていく。


「レベルが低いでござる」


「得るものがなさそうだな」


「悪いけどゾンビの時は銀控えさせる!」


「まさかゾンビの情報で獣系モンスターが臭いで気絶とか書いてるとは思わないよねぇ」


今までアンデッド系をスルーしてたので初めて知った。自分で細かく調べないと、こういうことは学校では教えてくれないからね。


自分で情報を得る癖をつけなさいって最初に言われることだから仕方ないよね。


……そういう意味で三井君はすごく優秀だよね。僕はちょっと得意ではないです。


「これだけレベルの低いアンデッド系の魔石なら……何とかなるのか?」


「否、5階ドロップアイテムが甲冑の一部でござる」


「使い道無しとか書かれてるぞ」


「うわぁ、しかもランダムでドロップする装備品変わるんだぁ」


兜が出たり籠手が出たりするらしい。因みに西洋の全身甲冑のやつらしい。


「現在右腕、左足、右足、胴がドロップアイテムとして確認されてるらしい」



……腰と頭と左腕が出ないとかある?え?たぶんドロップアイテムとして用意はされてるよね?もともと出ないとかじゃないよね?


「神木氏、頑張るでござる」


「頑張るのはミロクのアイテムだと思う」


「出なかったら周回な!」


「神木、ボス行く前に皆でミロクぬいぐるみを拝ませてもらえるか?」


「あ、うん」


安田君は周回が嫌なんだねぇ。まぁ僕も嫌だけど。


「ミロクならコンプリートしなきゃとか言って全身揃うまで周回しそう」


スライムの魔石とか999個で揃えたかったけど、食べるのが大変だからって減らしたんだとか言ってた。


それを聞いたヤクシとマリモちゃんが100個じゃなかったんだ!みたいなことを言ってた。その日だけで999個が無理だろうから100個目指してたとは説明してたけど、そんなにストック要らないよね?


……いや、セーフティハウスにだいぶ入れてたから集めてて正解だったんだけどね。


「いくらミロクでもそれは…」


「ドロップアイテムとして兜とかは無いんじゃないかって言われてるし」


「やめるでござる、全身揃っちゃうかもしれないからやめるでござる!」


野田君がフラグは立てないに限る!と騒いだので、この話は終わった。



因みに書き終わった計画書を提出したら、先生がニヤニヤしてたので狙い通りのダンジョンだったんだなぁって思ったよ。


……ミロクを拝んでドロップアイテムで左腕が出て先生たちが大慌てすれば良いのになぁとか思って無い。ぜんぜん、ちょっと嫌がらせにならないかなぁとか思ってないよ。

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