第383話 31階 討伐階層祭り


31階は宇宙壁紙だった。夜空ベースに惑星がバーン!とランダムに載ってるやつだ。ファンシーでもファンタジーでもなくSFである。


扉の形はスペースシャトル型なので、余計にSFだ。


とりあえず、確認だけして今日は終了であるのだが……ダンジョンが手抜きを始めた。


「31階から39階までは、階層ごとにモンスターを殲滅したあと関連する問いに答えてもらいます。間違えるとドロップアイテムも消えるのでご注意ください。と書いてあるんだが、喜んで良いか?」


手抜き感はあるものの、俺達にとってはラッキーな手抜きだ!変な演技をさせられることもなく、ただモンスターを倒せば良いだけ!


関連する問いとかいうのはグレイが頑張るだろ。うん。


「うにゃ!」


明日は楽しめるな!


明日からに期待して、俺はセーフティハウスを設置して入った。




翌日。


「にゃにゃん」


本日最終日となってるのでガンガン行きましょう。


明日には出ないといけないのでギリギリまで頑張るけど、帰りの時間があるし、ご主人をお出迎えするための英気を養わねばならないので。


というわけで、31階は鬼ックマ5体、問題は鬼ックマの特徴を答えろだった。


鬼ックマは筋肉ムッキムキで額に角が生えてる鬼っぽい熊である。頑強スキル持ちでタフな暴れん坊熊さんだ。


因みに、わかってたことなんだが、モンスターにはカワイイ幻影がかけられていて、鬼ックマも柔らかそうな三角角が付いたぬいぐるみみたいな熊だった。


このダンジョン、こういうことするよねぇ。モンスターの特徴を答えろとかいうのに幻影で何のモンスターか当てさせるところからやるの良くないと思う。


「うにゃ」


このダンジョン鑑定必須だろ。


「キュー」


これからもちゃんと鑑定してね。とヤクシな言われたが、マジでやらないと答えられないかもしれない。


因みに答えが合ってた場合、宝箱には福引き引換券が入ってた。


「……そういえば、39階までがこの仕様だったな、40階とかで使うのか?」


『鬼ックマのードロップアイテムだけでー良いような気がするのよー置いていきたーい』


「うにゃ」


イベントアイテムなので、駄目です。


俺も何か嫌な予感はしているけれども、そこはそれ。イベントアイテムがあるのにイベントを起こさないゲーマーがいるのか?って話だ。


というわけで、次行こう。30階こえてモンスターのレベルも上がってるから俺のレベルも地味に上がったのだ。レベル適正より下のダンジョンにしか行ってないとレベルがなかなか上がらないので久々だ。


やっぱ経験値的な何かがあるんだと思う。


だからこそ、このモンスター祭りを逃すわけにはいかない!モンスターを倒すのだ!


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