第374話 25階 パズル
25階は風船が銀色の風船に変わってた。壁紙のクセに銀色風船だなんてギラギラしすぎてるぞ!
「おい?マジかよ……」
なんかお題見たグレイがげんなりしてる?そんな嫌なお題だったのだろうか?
「200ピースジグソーパズルを完成させろとか、ダンジョン関係無いだろ!」
それは本当にマジかよだな!?どうしてジグソーパズルが出てきたのか全くわからんな!?
しかも200ピースとか、出来る人は出来そうなやつ。
とりあえず部屋に入ると、机にジグソーパズルの箱が置いてあった。箱に描かれた完成状態の絵をみると、下地が緑色で、その上に色んなポーズの真っ白ウサギが大量に描いてある。
ウサギが重なってたり、緑色のみの場所があったり、なかなかの難易度パズルではないだろうか?
とりあえず箱を開けて、分類から始めた。
「うにゃ」
一辺がまっ平らなのが枠だよな。
「同じ形のを分けてもらって、絵の側を表にして重ならないように置いといてくれ、ちょっと本気出す」
やさぐれグレイが本気出すようだ。まぁ、ユニークドールのグレイなんて頭にパソコン入ってるみたいなもんなので日常でなら使わない機能とかあるんだろう。
俺達はグレイのお願い通りに形で分類して、表側になるようにひっくり返しながら並べた。
「では………ヤクシ先輩は知力と速さ上げお願いします」
「キュー!」
頑張れー!
ヤクシの魔法がかかったと思ったら、グレイが勢いよくパズルのピースをつかんでテーブルに置き始めた。
………これ、完成図に合致するピースをそこに置いてるよな?
指紋認証とかの応用みたいなものか?それにしても早いな?
ただ、緑一色とか白一色とかのピースが手付かずではある。
そうこうしてるうちに8割ほどが終わってるんだが……あれ?迷い無く一色ピースもはめにいったな?
穴を埋めるが如くはまってるピースにはまるピースを選んで置いている……もしやコイツ、凸凹部分の形を記憶して重ね合わせて照合してるな?
「にゃにゃぁ」
無駄に器用なことせんでも普通にパズルすれば良いのに。
「最近時短が流行ってるので」
………それだけ?それだけの理由でそんな面倒なことしてるの?それ、やってることはパズルのピースを一つ一つスキャンして元絵と合致するピースを自動選出&配置したあと、凸凹部分の僅かな違いによるピースの照合作業&配置だよな?
時短ではあるけど、なんか納得いかないのだが?
いや、ジグソーパズルやるときは人間も無意識に同じことやってはいるんだけど、その場その場で全てのピースを覚えてる訳じゃないでしょ?
ジグソーパズルをやるために使う能力ではないと思うんだよね。
まぁ!それはそれとしてジグソーパズルに時間とられなくてラッキーではあるよな!
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