第369話 20階と21階
20分後、普通に1回目の麻痺が残ったままだったが、バインドは5分くらいで切れたので継ぎ足し、確実に勝利するためにオーガを観察し続けて、無事に終わった。
オーガが消えて、宝箱と階段が現れる。
「うにゃ」
今度他のダンジョンのオーガで鬼ごっこ試そう。
楽しそうではあったけど、勝利を優先したので、楽しむのは他のオーガでやろうと思う。
「絶対忘れて普通に倒すだろ、それ」
「キュー」
僕もそれに1票。
『ノリとテンションでー生きてるもんねー』
……うむ、俺もそんな気がしてきた。
天井から床に移動して宝箱を開けると、中身はビタミン剤とかが入っているような容器だった。
スクリュータイプの蓋がついてるプラスチックのやつ。ラベルには鬼の整腸剤と書かれている。
鑑定すると、1日1錠毎日飲めば3日で腸内環境が最高になるらしい。飲んでる間はその人に必要な栄養素や睡眠等も規則正しく取りたくなるらしく、生活面も腸内環境優先に改善されていくらしい。肌質改善とか便秘解消とか、あと健康的に痩せるとか、健康と美容は内蔵から!と書かれている。
因みに、整腸剤を飲みきっても食事や睡眠等に気をつけていれば維持されるらしい。
グレイが栄養を管理し、俺のおかげで早寝早起きなご主人には必要無いかもしれないが、健康でいてもらうために飲ませよう。
この整腸剤、何気に10本あるし、動物も飲めるとか書いてあるから、半分は売ろうかな。
「で、この後はどうするんだ?まだ続けるのか?」
「うにゃ」
ご主人が帰ってくる前日までやる。
「キュー」
ムカつくけど楽しいは楽しいから良いよ。とヤクシは賛成。
『時々ーハウスで寝てて良いならー』
「了解」
というわけで、攻略続行である。
21階、今回は白い雲が綺麗な青空に赤い風船がランダムにのってる壁紙だった。
「にゃ!」
とうとう可愛さが無くなった!
「キュー」
病院とかの壁紙にありそう。とヤクシは言ったが、俺はホラーゲームを想像した。
浮かんでる赤い風船が不気味である。
因みに天井まで青空壁紙で、床は草原の写真貼りました!みたいな床になっている。
扉の形も白い雲の形に変わった。
お題を確かめてみると、討伐系だった。
ただし、赤ずきんの狩人役でお婆さんと赤ずきんちゃん人形を向かってくる狼の群れから守らねばならないという縛り付きだ。
狩人は猟銃だったような気がするが、弓に変更になっていて、矢は大量に有るが弓は1つだけだった。
因みに、21匹の狼を狩らなきゃクリアにはならないし、弓を使って倒さなければ狼がすぐに復活する。そしてお婆さんや赤ずきんちゃん人形のHPが減ると失敗なのである。
あからさまに難易度上げてきてるなぁ。
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