第350話 レベル差の弊害
続く4階層、お題はポッピンキャンディーを捕まえろだった。
「にゃー」
そもそもポッピンキャンディーってなんだ。
「………データベースを検索した結果、セロハンに両端を捻る形で包まれた飴型のモンスターで、攻撃手段は跳ねると体当たりらしい」
グレイは、何故跳ねるが攻撃手段として記載されてるんだ?と不思議そうにしながら説明してくれた。
何も起こらなかった!ってやつだな。
んで、跳ねる飴玉を捕まえるってことか。厳しいかもしれない!だって基本的に体当たりしか攻撃手段がないモンスターって弱いんだもん!
捕まえようと前足で挟み込んだだけで倒しちゃう気がする!
まぁお題が失敗して襲われても問題無いんだけど、俺は真面目な猫なのでお題はクリアしときたいのだ。
というわけで、皆に虫取り網を配布した。
「にゃにゃぁ」
プチっと予防のために網を使うぞ。
「キュー」
バインド系使うからいらなーい。とヤクシは拒否。
『網はー作れるからー』
マリモちゃんも植物魔法で網を作れると言って拒否。
グレイしか使ってくれないようだ。俺だって念動使って虫取網を使うのに……
ショックを受けながら部屋の中に入ると、黄色と白のストライプな壁紙に紛れるように黄色と白のストライプセロハンに包まれたポッピンキャンディーが10個ほどぴょんぴょんしてた。
「にゃ!」
見難い!
両端を捻ってるくせに、綺麗に壁紙に同化してやがる!あー、何気に擬態持ちポッピンキャンディーだ!
一応、跳ねてるお陰で柄がずれて居るところはわかる。
「これは魔力視に切り替えた方が見やすいかもな」
それだ!そういえば、俺は普通にぴょんぴょんしてるのが見えてた。そしてグレイ達は魔力操作持ちなので魔力が見えるように目に魔力を集めることも可能。
というわけで、俺たちには関係なかった。やっぱり捕まえるほうが難易度が高かった。
だってバインド系の魔法で真っ二つになっちゃうとか想定外の弱さだろ。ヤクシもびっくりしてたぞ?
つまり、初期の段階で飴玉破壊に変更になったのだった。
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