第346話 9階周回と帰宅
カロリーバーパーティーを見送ったあと、僕らは9階を回り、リポップ待ちの間はセーフティエリアでまったりするというのを繰り返した。
おやつ系も大量に持たされてるんだよね。
その繰り返しの間に宝石ミニゴーレムが2体ほど出てきて、普通に宝石を採掘できたので、カロリーバーパーティーのドロップ率はよっぽどだったんだなってなった。
話していて面白かったし、配信すればウケるのでは?と思ったので、高村さんに言っておこう。
ヤクシの趣味がダンジョンでのライブ配信視聴なので、配信探索者は何人居ても良いと思うんだ。
ミロク人形を拝みながらドロップでわちゃわちゃしてるのとか、世の中にはガチャ配信なるものがあるらしいし、彼らはそれ系で楽しめそう。
「カロリーバーパーティーがミロク人形を拝みながらのドロップガチャ配信って面白そうだよね?」
「急に何を言い出すかと思ったら……」
「神木氏!鬼畜でござる!大爆死過ぎて可哀想でござる!」
「てかカロリーバーパーティーって長いわ!」
「野田君、大爆死しないためのミロク人形だよ!」
「そもそも手に入らないだろう」
「高村さんとミロクって案外愉快犯的なとこあるから乗ってくれると思うんだよね」
僕が言えば皆もそう思ったようで、黙り込んだ。
「ま、まぁそれは置いといてだな、この幸運のツルハシ買い取りたいんだが」
「拙者もでござる!」
安田君が話を変えて、野田君もそれにのっかった。
三井君はツルハシ使えないから……いや?いつの日か道具が使えるモンスターをテイムするかもしれない?
「とりあえず、パーティーとしての必要な道具ってことで、このツルハシは試供品だから、使い心地とか報告してくれるならタダで提供だって」
なんか理由を捏ね回しながらミロクが言ってたけど、ようはあげるってことだ。
「そもそも僕の分とグレイの分が有れば良いんだから、皆のやつは不要品になっちゃうんだよね」
「……では今度にゃーるBOX等を渡そう」
「拙者は高級猫缶の詰め合わせを見繕うでござる」
「因みに関係なさそうにしてる三井君は、道具使えるモンスターをテイムすればツルハシも使えるよね?」
「はい!はい!俺も欲しいです!猫のオモチャ詰め合わせを贈らせてもらいます!」
やっぱり欲しいんだ。
皆何かしらのお礼をくれるようなので、ミロクからしてみればお金よりも嬉しいかもしれないね。
「じゃあそのまま持って帰って良いからね」
「やったぜ!」
皆嬉しそうでよかったなぁ。ということで、このテンションのまま10階の中ボスである金属ゴーレム2体を掘り倒して帰った。
ギルドの宿泊施設で1泊して、ようやく帰宅できる。
こんなに長くミロクに会わないのは初めてだし、大丈夫だったのだろうか?
心配になってきた……
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