第342話 9階 朝食テロ
起床時間の30分くらい前から朝御飯を仕込みます。
パックご飯をレンチンして、鍋にお湯沸かして顆粒出汁、冷凍の長ネギにお麩にワカメを入れてお味噌を溶いておく……何故か豆腐は無かった。
おかずは……グレイが作った魚の干物が入ってるから、それを七輪と網があったので安田君に焼いてもらって、その間に卵焼きを作ろう。
……小鉢はいらないよね?ダンジョンだし、そこまでいる?あ、お野菜足りないから冷凍野菜を温めて温野菜サラダでいいかも。
恐ろしいことに玉ねぎドレッシングはミロクのお気に入りだ。
猫に玉ねぎとか駄目過ぎて、食べる前に皿がダンジョンアイテムなの確認しまくったからね。
「よし、出来たよ」
「これは善き日本の朝食」
「本当にこれ食べて良いのか!?もしやこれが食べられる状況に運を使ってるのでは!?」
ちょっと良くわからないことを言ってる人は置いといて、皆を起こそう。
……あれ?
「いい匂いで目が覚めました!」
「朝食の香りで起きると、そこはダンジョンであった」
「おはよう神木!朝から気合い入ったご飯作ってくれてサンキューな!」
「おはようでござる、お任せきりで申し訳なし」
もう皆起きてた。準備万端だった。
お茶もお箸もセット済みで、マットレスとかも片付けてあった。
「おはよう、さっそく食べようよ」
というわけで、キッチンのお陰でいつも通りの朝食が食べられた。
「こんな贅沢して良いんだろうか…」
「今日こそはレアモンスターのドロップ出そうな気がする…」
「しみる……」
カロリーバーパーティーの皆さんは、普段どんだけ質素なお食事してるんだろうか?
「まぁこんだけの朝食出てこねぇよな!」
「拙者朝はパンしか出てこないでござる、まぁ母上もお忙しいので仕方無し」
「朝はパンになるよな時間的に」
「成る程……僕、朝はミロクに起こされるから時間に余裕があるんだよね」
必然的に夜は早くなるし、健康的な日々を送ってます。
「あー、猫飼いあるある」
「さっさとご飯出せ飼い主。ってやつだな」
「猫動画とかで見るより優しいけどね、ご主人起きてーって言いながら前足ちょんちょんするくらいかな」
「優しいなミロク!うちの親父のテイムモンスター達が親父を起こすときとか、あまがみされてるぞ」
……テイムモンスターって基本的にデカイのとか猛獣系だよね?それは大丈夫なのかな?
「いいなぁ、猫の居る生活」
「俺ペット不可アパートだもんなぁ」
「金貯めて引っ越そう、そうしよう」
…なんか引っ越す決意をしてしまっている。
「よし!ごちそうさま!皿洗いは任せろ」
「神木氏は荷物の収納をするといいでござる」
セーフティエリアでは基本的に荷物を置くのも最小限って暗黙の了解があるから、テントだけ残して片付ける。
準備が出来たら出発だ。
「目標額はいってると思うけど、頑張って稼ぐぞ!」
「「「おー!」」」
ツルハシ片手にいざ採掘へ!
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