第339話 9階 雑談


「「「うめぇぇぇ……」」」


カロリーバー生活がよっぽどだったらしく、涙まで流れてる。


「普通の飯より豪華なもん食ってる…」


「ビーフシチューとか家で作らねぇから」


「肉がデカイ、野菜ウマイ」



「この人達の普段のご飯が気になる…」


「まぁ家でビーフシチューのパイ包みとか出てこねぇわな!」


「基本醤油ベースの味のおかずでござる」


「野菜も最近高いからな」


……確かに、グレイが来るまでは、こんな手の込んだ料理はしなかったけど。


「ミロクのセーフティハウスがさぁ、畑とかも増やせて畑仕事専用ドールとかが野菜作ってくれてるんだよねぇ」


ついでにミロクが作った普通の植物用栄養剤で成長が早いから、余らせちゃっててミロクのストレージに入ってるんだよね。


「野菜が余るから、高村さんに無人販売に置いてみれば良いのでは?って言われてミロクがなんかやってるんだけど…」


「場所が決まったら教えてくれ……いや、学校に言って学校に設置しよう」


安田君がぐいぐいくる!


「成る程!学校なら写真撮って親に送って買ってくるもの確認出来るもんな!」


「セーフティハウス野菜なら季節関係なく食べられるでござるな!」


僕たちは良いこと思い付いた!って感じだったけど、カロリーバーパーティーの皆さんがしょんぼりしてしまってる。


「俺達お野菜買いに行けなくない?」


「本部近くの学校だったはず」


「引っ越すしか……!」


いやいやいやいや!


「お野菜のために引っ越す必要無いんで!むしろこのダンジョンが近くなら普通にただでお野菜手に入るじゃないっすか!」


そう!三井君の言う通り!僕も頷いて思いとどめる。


「推しに貢ぐためだが!?」


「推しのグッズがネット販売じゃなく本部販売なのが悪い!」


「このダンジョン肉が出ないんだ!近くに肉ダンジョンがねぇの!もうウサギ肉もイノシン肉も飽きた!牛肉と豚肉と鶏肉食いたい!」


1人だけまとも?な理由だ!


「あれ?でもミロクのグッズってネットでも販売されてたよな?」


「…数量限定だから副ギルド長が制限している可能性がある。と俺は思うのだが」


「安田氏、察しが良すぎて消されるでござる!」


なんか安田君が正解な気がする。ただ、推しに貢ぐとかで引っ越し決めるのはどうかと思うんだよね。


「ミロクは貢がれても困ると思いますけど」


「いや、貢ぐは冗談だ。グッズ買った奴等の報告を聞く限り、なんかドロップ率が上がってるような報告があってな」


「ドロップ率上がるアイテムとかいくらでも欲しい!」


「そもそも俺達親無し嫁無しだから身軽っちゃあ身軽」


「男の悲しい独り暮らし、料理教室に行こうか真剣に考え中」


成る程、なんかミロクにグッズアイテムの依頼が多いはずだ。


探索者にドロップ率は大事だもんね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る