第327話 深層を散歩するイベント
「高村がモンスターを殲滅して、神木…叔父のほうだが、神木が職員全員にシールドつけた安心安全探索だから大丈夫だ。むしろアイツらが居るから安全に深層探索できるよな?ってことで深層散歩が始まったまである」
顔色が悪い2人を安心させるためなのか、先生が詳しく教えてくれたんだけど……
「叔父さんってちゃんと仕事してたんですね!深層に行ってばかりだと思ってました」
探索ばかりで依頼とかやってないんだと思ってたよ。
「……うん、ちゃんと仕事してるから安心しろ。ただ、そういうノリでお前も深層散歩に連れてかれるかもしれないと思っとけよ?」
「まぁ叔父さんが安全に深層に連れて行ってくれるとわかってるなら別に大丈夫です」
たぶん、一緒にピクニック行くようなノリでしょ?
叔父さんって大雑把だし自分勝手ではあるし、自分が良いと思ったことは皆良いと思うだろうって考えてるとこあるけど、僕のこと気にかけて無いわけじゃないんだよ。
高校卒業したら専業探索者になるって言ってあるから、なら早いうちから深層を見ておいたほうが良いって気遣いだと思う。
気遣いの仕方が間違ってるなぁとは思うけどね。
「神木氏は怖く無いのでござるか?」
野田君は僕が普通に深層に連れて行かれるのを許容してるのが不思議なようだ。
「うーん……あのね?叔父さんのシールドって高村さんがガチギレした本気の一撃防げるんだよ?あとクレーン車に吊るされた鉄球もね、ボールが当たりましたーって感じで弾き跳ばすんだよ?深層でも無傷で元気に呪われて帰ってくる叔父さんのシールドに不安なんてないよ」
呪い攻撃なら防ぐのに装備の呪いならかかっちゃう系シールドだから。
「呪われてるでござる!?」
「呪い装備の呪いは防げないらしいんだよね、叔父さんおっちょこちょいだからたまに確認せずに装備しちゃうらしい」
「神木、不安になるようなこと言うな。やつのシールドが凄いから安心ってだけで終わらせとけ」
先生に言われたけど、確かに叔父さんのやらかしを聞くと不安になるかな?
「あ!高村さんが居るから大丈夫!これは僕も自信持って言えるよ!」
「それはそう」
三井君も同意してくれた。やっぱり安心安全の高村さんだよね!
「……とりあえず、俺達が無事に就職できたら深層散歩と神木の深層探索は同日で行って欲しいと伝えておいてくれ」
「確かに、友人が居れば安心感あるでござる」
2人は叔父さんに詳しく無いからやっぱり不安なんだね、僕が居れば気休めでも安心出来るならそう言っとくね。
「まぁ、お前らの就職先と違って神木が深層に連れて行かれるかは未定だけどな!」
……三井君、ありがとう。なんか行く気になってたよ。でも今それ言ったら2人が可哀想だよ!
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