第319話 中ボスはサンドバッグになった
どの部屋もごちゃごちゃし過ぎて、今日ほどストレージと鑑定があってよかったと思った日はない。
ストレージがないと荷物を外に運び出さないといけないし、鑑定がないとキーアイテムがわからないのだ。
一応皆にはキーアイテムはこんなんだったと見せたんだけど、皆は鍵穴っぽい形の物を探してたので、もう一度見直す必要が出た。
違うと思った小物はポイポイ部屋の外に投げてたからな。
というわけで、俺が殆どの部屋を調べてキーアイテムをゲット。思った通りの立体パズルだったのでグレイが組み立てると、鍵穴形の丸部分に錬金釜、台形部分に仁王立ちの研究者、というミニチュアの像だった。
10cmの台座に乗ってるわりに精巧な像で、無駄に良い笑顔だ。
俺達は片付けをせずに無言でボス扉を解錠して、無言で扉を開けて、無言で入った。
因みに、俺は軽い魔法を撃ったらあとは手出し無用となっている。約束は守らねばなので帰ってからご主人にはじゃらし二刀流で頑張ってもらう所存。
「オーガドール5体、触手ウルフ10体、スパイダーゴブリン8体、魔法使いドール3体にテイマードール3体」
因みにスパイダーゴブリンは蜘蛛の頭と腹の途中からゴブリンの上半身が生えてるモンスターだ。
「うにゃ」
全体に軽く麻痺入れる。
闇と雷をなんとなく合体させたら麻痺のデバフになったのだ。
軽くなので1分も続かないけど、1分あればみんなのストレス発散攻撃で終わるはずだ。
「キュゥゥゥッ!」
無駄に汚部屋にしやがってぇぇっ!とヤクシが叫びながら光の雨を降らし。
『ボス扉にー鍵なんてーかけるんじゃないのよー!』
マリモちゃんはヤクシの魔法も何のその、巨大化してグーパンで近くにいたオーガドールをぶっ飛ばした。
「家具もアイテムも二束三文にしかならなそうな品質で無駄に処分に困るだろうがっ!」
グレイも何故か斧出してブンブンと振り回して殲滅してる。
モンスターたちが光の雨で地味にHP削れてる所に物理で行っちゃうマリモちゃんとグレイ。
あ、ヤクシも巨大化して猫パンチし始めた。
なんか暴れてる奴等見てると、スカッとするな!ご主人のじゃらしも1時間くらいで満足して終わりそうな気がしてきたぞ!
そして、皆は3分くらいで敵を全滅させた。因みにキーアイテムを探すのに2時間はかかってるような気がする。
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