第318話 中ボス前の一仕事
10階に着いたんだが、普通に今までと同じ廊下があって、等間隔でスライドドアが左右に5枚ずつ設置され、突き当たりにはボス扉があった。
「うにゃー」
これ、また扉開けギミックか弱体化ギミックがありそう。
「とりあえずボス扉確認しとこう」
「キュー」
弱体化ギミックなら最悪無視でいいよ。
『扉開けギミックだったらー中ボスに八つ当たりするのー』
マリモちゃん、それってフラグでは?
「残念なことに鍵開けが必要だぞ」
ボス扉の前まで行ってグレイが開けようとしてもガチッと音がして開かなかった。
「キュー」
なんか窪みあるからまたはめ込むやつかもね。とヤクシが言うように良くある鍵穴みたいな凹みがあった。
そう凹みなのだ鍵穴ではなく鍵穴の形をした凹みだ。10cmほどの前方後円墳形と言えばわかりやすいか?
因みに凹みの深さは5mmほどだ。
『これードアの中の何処かにーあるってことー?』
「うにゃ」
そうだろうな。
ここに来て、またしてもアイテム探し。
俺達、八つ当たり気味に部屋の中をひっくり返す勢いで荒らしてきた。それを元に戻すのはダンジョンさんなのに……どうやらダンジョンさんは自分の仕事を増やしたいようだ。
「どうする?全員で1部屋ずつやるか、それとも手分けするか」
「うにゃ」
モンスターの気配は無いから手分けしよう。
罠察知ならスキルレベルは低いけどヤクシやマリモちゃんも持ってるのだ。因みに解除は漢解除。
というわけで、それぞれ部屋に入った。
「うにゃぁっ!」
ごちゃごちゃじゃねぇかっ!
使ってない机や椅子等が雑然と置かれて、箱や棚には雑貨がごちゃごちゃと置かれてる。物置小屋と雑貨屋がまとめられたような部屋だった。
これ、廊下が無駄に広いのって中の物を外に出して探すためだったりする?
お片付け出来ない、物を捨てられない系のお部屋だった。
とりあえず大きな家具系はストレージに入れちゃって、棚の引き出しの中身を全部出して棚はストレージへ。
カーペット系もポイ、置物系もポイ、食器なんかもポイ。
小物は形の確認と鑑定しながらポイ、そして最後に残ったのがキーアイテムとの鑑定結果だけど形が違うやつ。
なんか不自然な形してるので、もしや立体パズルでは?と疑ってる。
ひとまず見つけたので外に出てみると、ヤクシの入った部屋の中から様々な物が飛び出して来てる。
因みにグレイも収納容量がそこまで多くは無いので運びだしはやってるけど丁寧にやってる。
性格の違いってこういうのでわかるよな。
とりあえず俺は次の部屋に入って、再度キーアイテム探しだ。
またごちゃごちゃの部屋の中、使わない家具やアイテムがたまっていく。
……この家具売れるんだろうか?使い道が無いならずっとストレージに入れておくことになる?
明日、ストレージの中身の整理をしよう。そう心に決めた。
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