第316話 モンスターたちは真剣だ
最近は高村も問題を上に投げることを躊躇わなくなってるので、頭を抱えはするけど直ぐに上に投げるだろう。
いや?人が増えるとバカが出てくるとか言ってたから投げずに破棄一択かもしれん。
情報取得より後々の問題事を潰すって意味で。
悪の錬金術師とか出てくるかも!なんてアニメの見すぎかな?……いや、悪の錬金術ってダンジョンボスでは?
うむ、気がつかなかったことにしよう。
「にゃ!」
急にバッと来られるとビックリする!
「突進からの薙ぎ払いってワンパターン過ぎて鍛練にもならない」
グレイだけ愚痴る所が違う気がする。
それにしてもグレイ、オーガドールの突進を普通に盾で受け止めちゃうとか、凄くない?踏ん張るスキルとか取得出来たんだろうか?
めっちゃドガァッみたいな音してるのに後ろに滑ることなく止めてる。
キメラさんは無理って言ってたから、質量によるのかもしれないが、タンクとして育っているなら万々歳。
「キュキュー」
見て見て、研究者ドールがオーガドールに轢き逃げされてる。とヤクシが指差したほうを見たら、研究者ドールが宙を舞ってた。
めっちゃスピン掛かっててマンガみたいに飛んだ!そしてズベシャッと落ちた!ついでに塵になって消えた!
「にゃにゃぁ」
モンスター同士でフレンドリーファイアするんだぁ。
知らなかった。
……あれ?今のでオーガドールに経験値入ったりすんの?
「なんか研究者ドールが慌てた用な雰囲気出してるから、暴走したとかの演出か?」
え?と思いつつ見ると、確かになんか慌てた感じだった。
右往左往しながら頭を抱えたり、非常用って書かれたボタンを押したり……って!上から檻が降ってきた!
「にゃ!?」
罠ボタンかよ!?
普通に寸劇見てて気がつかなかった!残念なことに俺達は檻に閉じ込められてしまったのだ!
……のだが、オーガドールが檻を殴り付けてもびくともしない。むしろ俺達を守っている。
『何がーしたかったのかなー?』
「キュー」
この檻、普通に僕達なら通れる。とヤクシが言うように、人間サイズの格子の檻なので俺達は隙間から普通に出られる。
グレイは流石に通れないけど、ストレージに入れてから檻の外に出せば良いだけだし。
「にゃー」
この檻魔法を弾くんだって。
付与とかではなく、使われてる金属の特性らしい。
中から魔法で壊されないようになんだろうし、オーガドールの怪力でも壊れない頑丈な檻。
人間だったら万事休す、餓死一直線な場面なんだけど、残念なことにグレイ以外はサイズ変更出来るのだ。
というか、モンスターたちの魔法まで弾くんだから罠としてどうかと思う。
「魔法を弾く?スキルなら弾かれないのか?」
まぁ、鑑定が弾かれて無いので?と思いつつ頷く。
「ならストレージにしまえるか試してくれ」
つまり、魔法を弾く金属ゲットだぜ!ってやつだな!
「にゃー」
その前に周りのモンスター倒そうな。
魔法とばしてくる研究者ドールとか、檻を殴り続けてるオーガドールとか、邪魔だからナイナイしちゃおう。
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