第313話 正規ルート復帰
扉の先は階段だった。階段を下りたら通路で、通路を進むと扉があった。
「うにゃ」
めんどくさい作りしやがって。
普通に通路分を階段で移動させろよ。何で通路作ったんだよ。ドア階段ドアで良くない?
グレイが扉を開けると、たぶん正規ルートの廊下だった。
だって目の前に驚いてるリアクションの研究者風ドールが居るから。
「キュ!」
えいっ!と掛け声一発ドールに光の矢を撃ち込んだヤクシだったが、勢いで後退したドールはまだ生きていた。
「耐久性が上がってるのか?」
とか言いつつ、装備をタンク仕様に変えたグレイが剣で追撃してドールを倒した。
「キュー?」
6階の時より強めにはしたんだけどなー?とヤクシが首を傾げてる。
いったいここは何階なのか?と悩んでいたけど、意外とすぐに答えは見つかった。
俺達が出てきた扉にプレートがついていたのだ『8階スタッフオンリー』と書かれたプレートが。
「スタッフオンリーって休憩室とか全くなかったのにな」
まぁ入れない扉の理由付け程度のカモフラージュだろう。
「にゃー」
それにしても8階とかスキップし過ぎ。
『キメラ倒せたんだからー8階で良いくらいなのではー?』
あぁ、強さ的にね。
別に探索したかった訳じゃないけど、急にしなくて良いよって言われるとエッ!?ってなるじゃん。
「うにゃ?」
ところでここは8階の何処かな?
「えーと……スタッフオンリーの扉の記載もあった、となると…ちょうど半分くらいだな」
グレイがギルドホームページから地図を検索してくれたので現在地も把握。
モンスターの強さも上がってることも考慮して、探索開始だ。
暫く廊下を進み数回か戦ったが、今までのドールにプラスして、合成モンスターと表示されるモンスターが追加された。
ただ、ウルフの背中から触手っぽいのが生えてるモンスターなので見た目は宜しくない。
しかもウルフが操ってる訳じゃなく、触手は触手で別なモンスターっぽい。全然連携取れてないのでパーティーで複数人居れば問題なく倒せるだろう。
ウルフが俺に襲いかかって来てるのに触手はグレイにだけピチピチ叩きに行ったりしてる。せめて他の奴ら全員の牽制すればいいのに、残念な触手だ。
因みにドロップアイテムは麻痺毒の小瓶とかウルフ系の素材とか干からびた触手(食用可)とかだ。
要らない。
「生きてる触手はイソギンチャクっぽいのに、干からびた触手は裂きイカっぽいのは何がどうなったんだろうか?」
グレイが干からびた触手を持ちながら首を傾げてたが、ダンジョンの不思議で納得しとけ。
裂きイカは消化に悪いので猫に食べさせちゃいけません。食べて大丈夫になるエサ皿に入れてからお与えください。
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