第312話 キメラさん討伐報酬
キメラさんのドロップは魔石と『魔石合成のレシピ本』だった。
宝箱は1つだったけど、木製宝箱と違って金属製の豪華な宝箱だった。これは中身にも期待が出来そう!
「にゃ」
パカっとにゃ。
えーと、なんだこれ?プラチナか何かのインゴット?
10本は入ってるけど、何で錬金術関係ダンジョンでインゴット?
「マジかよマスター…」
『これはー猫に小判というやつではー?』
「キュー」
死蔵確定。
皆は鑑定しなくても何のインゴットかわかったらしい。知識インストールって地味にチートだな。
さて、鑑定。
「うにゃ!?」
こんなとこでオリハルコン出していいの!?
オリハルコンだよ!?オリハルコン!あのオッサンが鉱石系ダンジョンの深層で探しに探してようやく剣1本分採掘できたとかいうオリハルコンだよ!?
「にゃ?うにゃ?」
あれ?でもこれオリハルコン合金ってなってる?
そう言ったら全員にめっちゃ注目された。
「オリハルコン合金?」
「キュー?」
合金とは?
『合金ー?』
「うにゃ。にゃにゃ」
ミスリルと聖石と深層ボス魔石を錬金術で合成し作り出されたオリハルコン。合成されたオリハルコンなので、オリハルコン合金として区別されている。
「また厄ネタ出てきたぞ」
「キュキュー」
ただのオリハルコンだったほうがまし。
『まぁー材料がー手に入りにくくてー良かったねー』
それだけは救い。でも聖石って聖魔法で作れそうな気がしなくもないし、深層ボスの魔石はオッサンや高村の収納鞄に入ってる気がする。
「それもあるが、現時点でオリハルコンを合成できる錬金術スキル持ちは居ないと思うぞ?」
『確かにー』
「キュー」
今目の前に出来そうなのが居る。とヤクシが言ったんだけど、グレイとマリモちゃんは聞こえないフリをした。
どうやら現実逃避をしているようだ。
「にゃー」
ここにある分だけでグレイのもご主人のも足りそうだから作らないぞ。
だって俺は金属製品使わねぇんだもん。
それを言ってやったらなんだか安心したようにため息ついてた。
革の防具すら着けないのに金属製の防具なんて着けないし、アクセサリーとか邪魔だし。
ご主人とグレイの分さえあればオッケー。
まぁ流石に今の時点でオリハルコン武器とか渡せないので暫くはストレージに眠らせとく。
因みに豪華な宝箱は残ったのでオリハルコンを入れ直して宝箱ごとストレージにポイした。
箱は箱でも金属は違うんだよ、猫的に。なんか匂いがさぁ…落ち着かないんだよね。
「うにゃん」
次行くぞ。
キメラさんの居た場所の奥に扉があったので、きっとあれだ。何だかドアノブに罠察知が反応したので鑑定すると、スタンガンドアノブだった。
「うにゃにゃー」
ボスを倒して宝箱に浮かれた所にドアノブスタンガン仕掛けるとか性格が悪い。
グレイは普通に洗い物で使うピンクのゴム手袋をはめて開けた。
たぶん、スタンガンを防いだのはヤクシの毛入りグローブだと思うぞ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます