にゃーん
第308話 再び、研究者の屋敷
何故か高村が鶏肉と鶏足等を持ってきてお裾分け返しですとか言って、そのまま帰ってから数日後。
俺のおやつとして鶏冠をジャーキー風に加工してから細かく砕いた鶏冠振りかけなんかが出てきた。
案外旨かった。ご主人が拒否ったから俺のおやつになったけど、なかなか良い味出てたぞ。
ご主人は食べ物で冒険しないから仕方ないな。
そんな朝飯を食べ終わりご主人を見送って二度寝でもしようかと考えてたんだけど。
「キュー?」
錬金術ダンジョンの続きいついくの?とヤクシに言われてついつい…
「にゃ!」
今でしょ!
と答えてしまったのだ。古い?でもこういうのってノリでやっちゃうやつだから。
「今日行くなら言っといてくれないと、もう洗濯機回してしまったぞ」
ついでにグレイにも苦言を呈された。
マリモちゃんは光合成中です。
「うにゃぁ」
じゃあ洗濯機終わってからね。
俺達は別に装備や食事の準備とか必要無いからな、ストレージ万歳!
というわけで、洗濯物を干してからセカンドドアにて移動。
研究者の屋敷ダンジョンに着いた。
くっ、あの忌まわしき罠の数々と散りばめられたギミックアイテム、騙しにきているモンスター………
「うにゃにゃ!」
俺の鑑定スキルが爆発するぜ!
「爆発はするな」
「キュー」
思い出してもう既に疲れた。とヤクシは言うが、それはたぶん皆そうだ。
『来てーしまいましたねー』
マリモちゃんも実は来たくなかったようだが、中途半端に終わるのは元ゲーマーでコンプ厨としては許せんのだ。
「にゃー」
本日は10階を目指すぞ。
5階の中ボスは終わってるので、入り口から6階階段近くの転移陣に移動。
モンスターはそこまで代わり映えしないけど、強くはなっているらしく罠をモンスターが利用したりもするそうなので注意すること……とギルドホームページに書いてあった。
「にゃ?」
罠を利用ってなんだろうな?
「…あれじゃないか?」
グレイが指差したのは、罠察知が反応する壁の横に立っている研究者風ドールだった。
なんか、あれだ、あのー自爆スイッチ押して諸とも道連れだ!とかやる悪の科学者っぽい感じで立ってる。
ちょっと近づくと、ドールは高笑いしてる風に動きだし、おもいっきり壁を叩いた。
そして俺達の真下の床が抜けた。
『!?』
という感じで驚いたリアクションを取るドール。
それもそのはず、俺達全員浮いてるので。
俺は魔力板に乗ってるし、グレイ達は飛べるのだ。床が無くなっても普通に困らないメンバーだった。
「キュー」
残念でした。とヤクシが尻尾アタックでドールを倒していた。
『ドールってーダンジョン内だとーリアクション取ってくるのーズルいよねー』
「あぁ、まぁダンジョンにやらされてるだけだろうけどな」
俺は普通の錬金術作のドールを知らないのでノーコメントだな。
高村の友達の錬金術師さんはユニーク持ちだから普通ではないことだけはわかる。
「うにゃぁ」
なんだかゾンビ風ドールのゾンビ感が進化してるね。
そう、ゾンビの腐った感じが軽減してるというか、新鮮な死体風というか、ゾンビが進化してハイゾンビになりました風になってるのだ。
「こういう細かいところに力を入れるくらいなら、もう少し寸劇ストーリーの統一性をだな……」
「うにゃ」
それはそう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます