あれ?

第299話 鰻のお裾分けを渡した


鰻が美味しかったのでお裾分けすることにしたんだ。テンション上がってたから大量購入しちゃって、しかもミロクは食べないとか言うし、お裾分けしようかなって。


いつもお世話になってる高村さんとかね。


というわけで、学校が休みの日にギルドに行ったんだ。高村さんはミロクが居たほうが嬉しいだろうから休みの日にミロクと一緒に行きますって、ちゃんと連絡した。



そしたらなんと!叔父さんも居たんだよね。



で、さぁ?


「叔父さん、なんか若くなってない?」


「え?」


「なんか年相応な感じじゃない?」


叔父さんって20代後半くらいの年齢なのに見た目が30代後半って感じで、ミロクとか中年だって勘違いしてるし。


「…あれ?そういえば高村さんも若くなってる?エルフになってるからちょっとわかんないけど」


「そうですか?自分の顔もこいつの顔もそこまでまじまじと見ないので……確かに?なんか、若いか?」


高村さんが叔父さんを見ながら首を傾げてる。


「にゃぁん」


『種族変わったから』


「え、ミロク何か知ってるの?」


一応叔父さんが居るからアプリ翻訳してるけど、僕は2回同じこと言われてるからちょっと面倒。


「にゃ」


『マリモちゃんに聞いたの』


ミロクに言われてマリモちゃんを見ると、マリモちゃんは面倒そうにグレイを見た。


グレイが代わりに説明してってことらしい。まったく面倒くさがりなんだから。


「…はい。説明すると、そもそも種族を取得してからダンジョンに入ること前提なんだ」


「うん、そう聞いたね」


「種族が変わることで魔力とかに適応した体に段々と作り変わるんだが、人間は変更しないままダンジョンに入ってただろ?」


「まぁ、知らなかったからね」


「それで、なんというか……回復したり魔力使ったりすると、体が対応してないので細胞が傷つくというか、エネルギーコストが高いというか、まぁ、老化が早まる」


分かりやすく言うと、ダンジョンに対応するために体から魔力と生命力を引っ張ってたらしい。


「それで、種族変更して細胞が変化してるから老化状態が正常な状態に戻ったんだろう、この種族変更による細胞変化はゆっくりなので、皆気がつかないのかもしれない」


まぁ、見た目がちょっと変わるしね。


『高村たちはーレベル100こえてるからー逆に実年齢より若くなるかもー』


「あぁ、レベルが上がると体が丈夫になったりはするが細胞は傷ついてたからな、本当ならレベルが高いほど寿命が伸びるはずなんだ」


グレイやマリモちゃんは『詳しくはちょっと違うけど、ダンジョンから人間に渡す情報としてはこんなもん』として知識にあったらしい。


因みにヤクシも知ってたらしいけど、人間の年齢とか興味無いらしい。


「……探索しないからって種族取得してない人も居るんですよね」


「これ若くなりたい女性探索者増えるんじゃね?」


「うにゃぁん!」


『因みに俺は今の時点でも50年は生きるぞ!』


それは朗報!でももっと早く教えてくれても良かったんじゃ?

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