第290話 雑談配信をしよう!3


「うにゃ」


『そもそも猫に聞くのが間違ってる』


〔それはそう〕

〔質問者はなんでミロクに聞こうと思ったん?〕


「にゃーにゃにゃ」


『人間は愛だの恋だのややこしいから人間に相談することを推奨する』


「にゃ、にゃぁー」


『次のやつ、魔力操作がうまく出来ないんですが何かコツはありますか』


〔普通の質問だ!〕

〔普通…だけど猫に聞くことか?〕

〔ミロクに聞くのはやめとけ〕

〔グッとしてスーッとやる〕


「うにゃ!」


『魔力をグッとやってジャーっと流す感じ!』


「ミロクの説明なのにちょっと分かりやすくなってる…」


は?俺はいつも説明わかりやすいが?ご主人はヤクシと間違ってるのでは?


「にゃ、うにゃー」


『次のやつ、猫は幽霊が見えると言いますが本当に見えるんですか』


幽霊?


「にゃ?」


『お前らレイス見えないの?』


〔レイスではないやつ〕

〔レイスはうっすら見えてる〕

〔オカルトの方かな?〕


「うにゃにゃ」


『他の猫が見えてるかは知らないけど俺は見えてる』


〔見えてんのかい!〕

〔ウッソだろ!?〕

〔居るの!?〕


「にゃー」


『でも普段はうざったいから見てない』


「うにゃー、みゃ」


『守護霊や浮遊霊も合わせると人口密度ハンパないから見ない、鑑定みたいなもの』


〔なる、ほど?〕

〔そういや鑑定系ユニークとか言ってたな〕

〔ユニーク……〕

〔ツッコミエルフ…〕


「にゃ?」


『弓の人がどうかしたか?』


〔弓の人とは?〕

〔ツッコミエルフさんがユニークスキルの名前が変なの暴露した〕

〔ツッコミでやらかした〕


「うにゃー?」


『ダンジョンさんのネーミングセンスが独特なのはいつものことでは?』


というか、本当にユニークスキルの名称は謎に包まれてたんだな。謎ってことにしてるだけで実は周知だったとかではないんだな。


「にゃーにゃ」


『次は仕事サボってる上司がウザイんですけどどうしたら良いですか』


猫に聞くな案件来た……


〔おっふ…〕

〔おっと?〕


「うにゃ」


『サボってる証拠映像会社のパソコン全てに送信』


〔いやいやいや?〕

〔猫に会社のこと聞くな!〕

〔盗撮になるからダメです〕


「にゃー?にゃ」


『証拠として提出しなきゃだからオッケーじゃないの?流出させなきゃいいんだ』


〔でも注意だけで終わりそうな気がする〕

〔な?犯人捜し始まりそう〕

〔居なくなりはしなさそう〕


「…にゃ?」


『…じゃあ闇討ちする?』


「ダメです」


〔しない!〕

〔しない!〕

〔ダメ!〕


「うにゃ、にゃー」


『証拠集めて上司の上司に、上司が居ることでいかに仕事効率が落ちるかとプレゼンする』


〔上司の上司www〕

〔そんなプレゼン困惑するわっ!〕

〔逆にアリなのでは?〕

〔まぁ、サボってるなら給料泥棒だし会社としては居ない方が良いよな〕


「うにゃ」


『というかさっきから猫に聞くことではない』


「にゃー」


『少なかったけど疲れたし配信終わる』


〔お疲れ様です〕

〔おつ~〕

〔またやって欲しい〕

〔今度はダンジョンでの配信待ってる〕


よし、右前足をニギニギして手を振ったふりして配信終了。


今度マロンを募集するときは猫への相談にふさわしい内容にしろって書いとこう。

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