第283話 ネタ武器納品
高村に連絡しといたのでギルドに着いたらすぐに高村の部屋に通された。
「おぉぉっ!ミロク久しぶりだな!」
「フシャーッ!」
両手を広げたおっさんが飛び付いてきたので、威嚇しながら猫パンチ。
チッ、シールドが仕事しやがったぜ。
「おぉ、シールド発動するくらいに強いパンチが出来るようになったんだな」
「フシャーッ!」
相変わらずバカみたいな威圧感出しやがって!やんのかこらぁっ!
「マスターがやんのかステップするくらいに嫌われてるのか、この男」
「えぇ、そうですよ。そしてこの男が颯人君の叔父である神木正人です」
「キュー」
マスターの毛が逆立ってるね。とヤクシは平気な様子だ。
『ドラゴン族はー威圧に強いしーグレイはドールだからねー元々恐怖を感じないモンスターだし、鈍いよねー』
学習すれば感情なんかも習得?出来るグレイだが、元々がドールなのでその辺が鈍い。
くっ、この威圧感に慣れなきゃいけないのは俺だけかっ!
こ、怖いわけじゃないんだからな!本能なんだぞ!尻尾がブワッと膨らんだりするのは本能的な反応で、俺が怖がってる訳じゃない!
こんな呪いの武器を使っちゃうようなおっさんに負けるなんてことはないのだ!
「とりあえず、翻訳アプリいれますね」
「フシャーッ!」
『不義理野郎のくせに撫でられると思ってるのか!』
「フシャーッ!」
『お前にはこれがお似合いだっ!』
鞘付きのハートアタックソードをおっさんにペチッと投げ渡し、ついでにカメラも机の上に出した。
「おや?何ですかこの人形は?」
「にゃぁん」
『おっさん専用カメラドール』
おお、そうだった!高村にはちゃんと報酬の追加も持ってきたぞ!ミロク人形3倍サイズは渡したので、今回は俺の爪を混ぜてチャームを作ったんだ。もちろん幸運アップだぞ!
「うにゃ」
『これは高村のやつ』
「ありがとうございます」
高村はさっそく自分の収納鞄にチャームをつけた。
「なんだこれ?魔法のステッキか?…いった!?切れたんだが!?どこに刃があるんだこりゃ?」
マジかよおっさん……普通に鞘に入ってたのを抜いて、ハート部分を触って指を切るとか、外さねぇな!?
「うにゃ」
『これが鑑定書』
説明を省くための鑑定書を渡したら、ヤクシがやれやれしながらヒールをかけてくれた。
「サンキュー!」
おっさんはヤクシに笑顔で礼を言ったが、ヤクシはまたしてもやれやれしてた。きっと内心で粗忽者めとか思ってるんだろう。
「んで、これ何?」
「指を切ったこと忘れたのか!?危ないだろっ!鑑定書を先ず読め!」
ハートアタックソードをフリフリしながら聞いてきたおっさんに、言いながら殴りつつハートアタックソードを奪い取って鞘にしまった高村。
やーい、怒られてやんのー!と囃し立てるより先に、こいつ何やってんの?って疑問がくるわ。
え?また変な物食べたりしてないよな?ちょっと、しっかり鑑定しとこう。
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