第281話 お仕事完了


「にゃー」


うむ、まずは仕事をせねば。とミロクは宝箱を出して、高村さんがレシピ本を詰めた。


「………謎に全部入りましたね?」


「え、アイテムとしてゲットしたあとでも宝箱の謎収納残ってるんですか?」


「残ってるみたいです」


入りきらないと思ってたレシピ本が全部きっちり入っちゃったようだ。


これにいつも入ってるミロクは大丈夫なのだろうか?


「うにゃ」


開ける演技するから退いてー。と言われたので離れておく。


「にゃー?」


何かなー?と楽しそうに宝箱を開けたミロク。


「キュー?」


レシピ本だね?


『流石幸運猫なのよー』


「鍛冶のレシピ本だな……なんか有るだけ全部詰めましたってくらい大量に入ってるぞ?」


「にゃぁん!」


サンキューダンジョン!って言ってからヒョイヒョイストレージに入れていくミロク。


そして、取り終わったら消えた宝箱。


「うにゃ!?」


ミロクの宝箱が消えた!?


『あー……新しいのに変えます的なー?』


ショックを受けてるミロクに、何かを受信したマリモちゃんが答えた。


「キュ」


そういえばゴブリン倒した報酬開けてない。


ヤクシに言われて気がついたミロクは本来の報酬宝箱を開けた。


「うにゃ」


魔鋼鉄がご主人ので使った分帰ってきた。らしいけど、ミロクにしてはショボい結果だった。


でも本命はそれじゃない。ちょっと立派になってる宝箱は消えずに残っている。


「まぁ、爪とぎしたりしてたし、新しくなって良かったなマスター」


「にゃぁん」


新しい箱もらった。とミロクは嬉しそうに宝箱をストレージに入れた。


「よし、ではさっさとギルドに戻りましょうか」




というわけで、ギルドに戻ってきて買い取りに出すと結構な金額をもらった。一応レシピ本はダンジョンのランクによって金額が決まってるので一律になってしまうが、高村さんが後で追加料金が出ますとか言ってた。


明らかに深層レベルのレシピ本もあるので、内容を確認してから追加の支払いになるそうだ。


ふぅ、これで一先ず終わったね。


「後は上手くやりますよ」


「よろしくお願いします」


こうして僕たちのネタ武器事件は終わった。


まぁ後日、レシピ本が公開されて鍛冶師の人達が歓喜なのか悲鳴なのかわからない叫びをあげてたって三井君に聞いたんだけどね。


みんなのネタ武器事件はこれから始まるみたいだね。まずは鍛冶のスキル上げ頑張ってください!

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