第273話 結局ギルドへ
「シンプルなこれで、魔力の親和性あるやつで攻撃力にプラスが付くやつできる?」
タブレットを指差してドールに訊ねると、コクリと首肯した。
「あ、ついでに猫の手型孫の手双剣もお願い」
「にゃ!?」
なんで!?って、気になるからに決まってるでしょ?
「気になるんだよね、ネタ武器って刃物じゃないのに斬れるのかとか」
猫の手型孫の手とか棒じゃん、しかも細いやつ。猫じゃらし型でも良かったんだけど、あいにくテイムモンスター用のじゃらしはミロクのお気に入りしかないんだよね。
使ったら怒るか拗ねるかすると思う。
「あと、ネタ武器のレシピとか売ってもらえないかなぁ?」
駄目もとで言ってみたら、ドールはタブレットを操作してから僕に見せた。
鍛冶のレシピ本も売ってるんだね。
「鍛冶の基本、基礎全般……あ、シンプルいずベスト、ゴージャスなあなたへ!、ネタ枠、これだ!」
それぞれの武器ごとに有るんだね……
「うにゃー」
ご主人値段。
値段……うわぁ、下層魔石とか深層魔石とかだ。そうだよね、お金貰ってもセーフティハウスじゃ使わないもんね。
「高村さん案件………」
「にゃ?」
必要かな?って、それも聞いてみれば良いんじゃない?
というわけで、電話です。
『……深層魔石なら持ってるのでセーフティハウスを持ってギルドに来ていただけますか?』
「了解しました」
というわけで、やっぱりギルドに行かなきゃいけなくなった。
とりあえず、注文した分の材料を渡してから出かける準備。
家に戻ると、グレイがお出かけ準備万端だった。
「ギルドに行くことになったんだよな?」
「もしかして知ってた?」
「颯人様におすすめする前に俺の盾と剣を作って試したからな」
なるほど……
「マスターは何故かネタ武器とか選ばないだろとか言ってたけど、性能がなぁ?」
「にゃにゃにゃー」
だって職業取得のお芝居嫌がってたからネタ枠は無いと思ったんだ。
あぁ、それは…
「武器がネタなのと自分がネタにされるのとはまた別な話だから」
「…にゃー」
…人間わからん。って首かしげられてもねぇ?ミロクは猫だし。
とりあえずセーフティハウスをミロクのストレージにしまって、ヤクシとマリモちゃんはキャリーリュックの中。
家から出て、寒い寒い言いながらミロクは猫馬車を用意。路面凍結はしてないだろうけどギルドまで安全走行でお願いします。
……なんか見る度に猫馬車が進化してるんだけど、いつ改造してるんだろ?見た目がどんどん車っぽくなっていってるんだけど、サイドミラーは必要なんだろうか?
これってそのうちバスとかにならないよね?名称がかなり怪しくなるから馬車のままでいてほしいな。
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